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「チラシ」アングラ演劇の感想文13人

「チラシ」アングラ演劇の感想文がたくさん集まりました。
大変楽しく読ませてもらいました。
次の制作への励みになりました!凄く参考になりました!大変ありがとうございました!!
感想文の後に堀内知之が撮影した写真(15枚)が載ってます。(藤澤伸太郎)

 


アングラ演劇の感想文(13人)

袴田竜太郎  

先生のアングラ演劇が成長し続けている事を体感しました。観客との距離が年々近付いています。今までは、知らずに飲み込まれる人、飲み込まれないように踏ん張る人がいたのですが、今年は観客が自ら歩み寄っていたように感じました。ピカソが晩年の絵画で敢えてテクニックを排除して絵画を楽しんだような感覚を観客は味わったのではないでしょうか。人間が本来持っている否定出来ない感覚を観客に呼び起こすような作品だったと思います。会期中、最終日に向け息を潜めている作品の一部達にも不思議な存在感を覚えました。現代に必要な感覚だと思います。


小西宣生 

今までで一番よかった。演劇にビミョーな感じで加わっていて気が晴れたし、おもしろかった。役者さん達がチラシをかぶるって、いい意味でビミョーでチープで新鮮でした。(今まででサイコー)
ラストシーンの古橋さん登場はかわい過ぎ。
三人娘に萌ぇ〜!!(先生は除く)


鷲見友佑

今年の演劇で一番感じたことは今まで以上に人が作品に近くなっているということです。作品の場に入ること以上に、作品になるということがおこなわれており、異様な空気感が漂ってました。あと、一番エロさを感じさせられました。藤田くんの撮った写真を改めてみても、なんか、とてもセクシーでした。
作品を割り出し、さらにその中から作品が増殖してくるのも、面白かったです。
チラシから生まれるクッション性のようなものが、私は前見た時から楽しみでしたが、それが鑑賞者に伝わっていたか気になりました。
個人的にそこが一番いいなと思っていたので、

毎年、あそこまでエネルギーのある作品を出してくる藤澤先生は尊敬してます。

来年の作品も今から気になってます。

今年は色々な要素が詰め込まれた作品でしたので、一種の集大成に近いような気にもなりました。


古橋楓 

今回のアングラは例年以上に観客も巻き込んでのとても楽しいものになったと思います。
人間がチラシに入って動くというのが、笑いも起きて、やってるこちら側もとても楽しくやることができました。まるでチラシが動物のようで、しかしチラシであることは変わりないという、とても不思議な感覚でワクワクしました。
いつもは身近なチラシが、あんな不思議で興味あるものへと変貌するのがとても面白いです。
大人も子供も本当に楽しそうに作品に参加させていて、すごい魅力的な作品だと思います。


石部泰亮

アングラ演劇の感想は

「ローリングストーーーン」のフレーズが好きでした。
転がる石と「すと〜ん」の擬音の合わせ方が格好良くてなかなか頭から離れなかったです。


安藤朝香 

今年が一番、こちら観る側としても入りやすいなと…思いました。
特に「寝袋型のチラシ」が、
先生の作品に、より近づけるモノの一つとしてあって良いなと、思いました。
先生が
「作品に触って、チラシの匂いも感じてみてください」
というようなことを仰られたと思うのですが、
その観て、聞いて、触って、嗅いでの4感を感じられる、その『嗅ぐ』の部分が、寝袋で一番伝わりやすいなあと、感じました。
あと、ジメジメしたかんじとか、孤独なかんじ、も。
でもそれも、被ったら外からみんな、球を投げつけてくるので、
それもそれで孤独になりすぎないかんじもよかったと私は思いました。


山下雅稔

すごく楽しかったです。前年までのアンダーグラウンドとは違う場所でした。どこかポジティブなエネルギーを感じました。チラシを用いたことが色を与え、そしてそのチラシの多様な動きと変化がさらに色を与えていました。チラシにはどこか親しみがあります。誰もが丸めたことがあり、投げたこともあると思います。そのせいか懐かしさもありました。こうして書いているとアングラ演劇と小さい頃の遊んでる光景とが被ってきました。

演劇を見ている人が惹かれていたのが分かりました。
初めはあの会場の丸めたチラシが置かれた中心のみが作品でした。しかし、気づいたら作品の中にいました。前年に引き続き、アングラ演劇の拡がりと柔軟さに驚きます。
しかし、それでこそアングラだと思います。

来年がどうなるのか楽しみです。


合谷柊音

アングラ演劇、こちらこそありがとうございました。楽しくやることができました。

前にも言ったかもしれませんが、チラシが人間を表しているように思えて、自分の普段の葛藤や悩み、生涯のテーマを突きつけられているように感じ、気持ちを入れてやることができました。

殻に入っていると、単に狭いところが怖いという気持ちに加えて、自分の姿が分からなくなるような不思議な感覚がしました。日頃から私は、自分のなかに冷静に自分を見ているもう1人の自分がいると感じていて、殻に入っているとき、その自分と入れ替わって、自分が体の中から世界を見ている気分になりました。

うまく表せませんが、すごくよい経験をすることができました。長くなってすいません。
アングラ演劇、チラシの粒や塊で遊んでいると、あれが欲しい、ああなりたい、あの人は嫌い、あの子と遊びたい、こう見られたい、、という普段の自分の生活の葛藤にぶつかっているような気分になって、探し物をするような気持ちでガサガサやっていました。アングラが終わって置いてあるチラシにもアングラの前よりも大人になったようで迫力がありました。


藤田卓見

先生の作品には、コミカルな部分と地面を這うような黒い要素があり、そこが写真を撮っていて安心感のような親和性を感じました。僕も地べたを這う感覚で写真を撮ってました。とても楽しかったです。
 鷲見くんの言う通り今回の演劇はセクシー、もっと端的にいえば性的なイメージがありました。
 というのもこれまでの演劇には子供らしいものを感じていたので、より一層性を感じられました。これまでは先生の内面の孤独の部分が表出しつつ、その一方で先生の悪戯心と言うべき驚かせてやろうという、お茶目な部分が隠されているのを感じていました。
 舞台でそびえ立つチラシの塊。それが舞台をゆっくりと這う様はあたかも男根のようでした。しかし男根は愛を知り自在に愛を囁く満たされたものではありませんでした。自分の価値観や、他人からの視線、欲望、常識、孤独、悩み、それらに雁字搦めになって身動きが取れなくなり欲望の矛先を見失った思春期の男の様にうつりました。そして舞台中に倒れて動けなくなってしまいます。
 舞台中は先生がその男になったように思えました。そして演者の女性達に向けられた欲望の満たされない思いを感じました。先生と女性3人のキャスティングは良かったと思います。
 舞台を性的に感じたのはそこにもあったと思います。男根のようなものの中に女性が入って行くその様はまるで性行為のようでありました。しかしその行為は舞台から漂う雰囲気から、愛を確かめ合う満たされたものではないように感じました。
 今回の感想では、性について多く触れましたがそれは作品が成長して子供が大人へと成長していっているのだと感じたからです。語弊を恐れずにいうのなら先生の作品は未だ未熟なのだと思います。補足するなら未熟な子供が不完全というのではなく、芋虫がその段階の生を全うするのに機能的な姿であるのと同じです。
 年々先生の作品は貪欲に肥大化しその成長の機会を常に伺っているのだと思います。そしていまの成長の段階は蝶でいうところの蛹、人間でいうところの思春期にあたるものだと思います。
 この作品は成長して行くこと自体が作品のように感じました。これからどんな作品になっていくのか楽しみです。


正田七恵

アングラ劇場、とても良かったです!
お客さんと一緒になるところと、チラシを被るところが画期的でした。
アングラ劇場が始まる前、展示している状態は膨大な情報が凝縮して、ありとあらゆる隙間に過剰に広告を貼るイメージがありました。何となく近づき難いイメージでしたが、しかし、実際にチラシに触れて、被り物をかぶってみることで、チラシと一心同体になって、膨大な情報の海に投げ込まれるような心地がして、とても楽しかったです。
そして、初めての展示でしたが、改めて緑屋特有の執念深さとアグレッシブさを思い出させてくれました。アリの絵は個人的に気に入っていましたが、周りの作品の強さに押し負けて、ハッとさせられました。学生気分じゃいられない...これからも積極的に作品を作っていきたいです。ありがとうございました!


瀧嶋三稀

今年のアングラ劇も良かったと感じましたし、批評も大変ためになりました!
ありがとうございました。螺旋階段の詩を読まれたとき、お腹の中にある螺旋階段を
暗闇の中ひたすら下に下に駆け下りていくイメージがわきました。
ひたすら下に降りていくのですが全然地面にたどり着かなくて、
劇中には結局たどりつかなかったです。
最後、観客としては参加できたので楽しいという気持ちが生まれたのですが、
それが螺旋階段から脱出できたかできないかで言ったらまた別の世界の出来事
だったため、螺旋階段は登ったり下りたりの繰り返しで結局終わりがないのだなと
感じました。悩みと人生を感じました。
また、チラシの被り物をした怪物にボールを投げつけているときは
いじめっこの気分になったし、ひたすらその風景を眺めているときは
今のネットの匿名誹謗中傷のイメージがわいてすごく悲しくなってきて少し泣きそうになりました。
今回は情報社会とか、インターネットとか多様化された社会とか、そういうものが
テーマなのかなと感じました。インターネットはとても怖いです。
多くの中の一つでいることがとても怖くなりました。みんなで怪物を作り上げていったら
みえない戦争が起こりそうです。


堀内知之 

作品や演劇が、「チラシを用いた時のもの」になっていたように思います。他のもの、例えば新聞を用いて作るとあのような作品や演劇にならなかったと思います。先生や共演者がチラシに影響されてあのような作品や演劇になったと思います。日常で目にするチラシというものが持っている意味が、作品や演劇にとって大事なことのように思います。
袋を破って中から小玉を出すのは、思ったほど、印象的ではなかったです。でも、今までと違い様々な要素があり、それらが全体と関係しつつ作品になっていたのはよかったです。


岩澤菜生

予想外の展開で、見入ってしまいました。
今までになかった動きがあって、面白かったです。
以上です。
 

 

写真撮影 堀内知之

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

| oiai | 09:07 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
藤澤伸太郎「チラシ」アングラ演劇

題名:「チラシ」アングラ演劇
作者:藤澤伸太郎
主役:無数のチラシ
出演:藤澤伸太郎 古橋楓 大村美桜 合谷柊音
撮影:藤田卓見 山本寛之 堀内知之 鷲見友佑(video)
協力:oiaiメンバー

2017年8月20日展覧会最終日に「チラシ」を主役にしたアングラ演劇を上演しました。たくさんの方の観劇、大変ありがとうございました。
会場では、当日大変な反響で凄く嬉しかったです!!

膨大な数の「チラシ」を、無数の小さな粒、たくさんの大中小の塊、3体の人間がすっぽり入れる殻を造り、展示では会場にインスタレーシヨンしました。(12m四方)
劇では、「チラシの無意識」をテーマにし、そのチラシを主役にして生き物のように様々な形に動かしました。(3人の黒子の演技者によって)
又、劇の間中1人の演技者が詩を朗読しました。

なかでも、大きな3体の殻(2.20m、1.70m×2)を身体ごとすっぽり被り中で動きますと、チラシの殻が会場を滑稽にグロテスクな姿で動き回ったり、クネクネ身体を曲げたり見えたのは、チラシそのものの無意識が表現されたと思います。
又、チラシの塊を破り中からチラシの小さな粒が周りに溢れて観客に向かっていっぱい投げました。
又、真ん中のたくさんのチラシの塊を周りの観客のところまでガサガサ運んでいっぱい置きチラシと観客を一体化させました。
又、舞台を伸し歩く1体の大きなチラシの殻にたくさんの観客がチラシの小さな粒をぶつけるのも、観客とチラシが身体性を通して繋がり刺激的で面白かったです。
後半は、観客が真ん中に自然に集まりチラシに直接触れて被ったり、動かしたり、投げたり観客自身が劇を作りました。
劇の間中チラシのガサガサする音や、チラシの皮膚の動きが新鮮でした。
何よりもチラシの皮膚に覆われた演技者の動きが思うようにならず、その「ズレ」がユーモラスでグロテスクなチラシの動きになりました!!
そのもどかしい動きの予想以上の面白さに観客の笑いが生まれ、後半の観客が自然に劇に参加し劇を作ることになったと思います。

劇を撮影した4人もそれぞれの視点で大変いい映像になりました。2回に分けて載せます。
尚、videoは緑屋に見に来てください(090・16248262)
今まで見たことがない新しい劇が出来たこと、観客が劇を作ることが出来たことは大変嬉しかったです。
oiaiメンバーの協力があって出来たoiaiから生まれた劇になりました。感謝しています!!来年もやります。(藤澤伸太郎)
 

 

写真撮影 藤田卓見

写真撮影 山本寛之

 

| oiai | 09:06 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |

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