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「雑誌」アングラ演劇の感想文13人

 アングラ演劇では、本当にありがとうございました!
おかげさまで、アングラ演劇の感想文がたくさん集まりました。大変参考になりましたし、次へのヒントになりました。
口頭でも、「面白かった!」といっぱい言ってもらいました。

今回の劇では、自分でも、びっくりするほど、振り子が大きく振れることが出来ました。
つまり、普通の沢山の雑誌から、見たこともない違和感のある劇が出来たことです。その面白さを伝えることが出来たことです。
oiaiだから出来た新しい形の「物(雑誌)を主役にしたアングラ演劇」です。
感想文、振り子の揺れを感じて面白いです!
全部ではありませんが読んでください。(藤澤伸太郎)

アングラ演劇感想文↓

アングラ演劇ですが、三年前から今年のまで見させていただいて、ほんとに今年のがとてもよかったです!!
なんでかなって考えてみたのですが、やっぱり舞台になっている雑誌の海がものとしての力が今までになく強く、実は動きも初めて見たとき予想外でした。それに、動かしていないときも、そのもの自体の力が発生?しているのかわかりませんが、うねりのような動きが発生しているかのように見えました。
そのもの自体にインパクトがある中先生のアングラ演劇が加わり、どうなるかと思っていたのですが、(昨年までの先生のアングラ演劇は、落ちが私からしたら見えづらく、たぶん一般の人は???が浮かびやすいものだったと思います。しかし、今年は、最後ドレスになったこともよかったと思うのですが、せまい空間から広い空間に変化し、また狭い空間になるという空間の支配の仕方により、アングラ演劇ではもしかしたら落ちというものは必要ないのかもしれませんが、落ちが結構はっきりと見え、一般の人もたのしめたとおもいます。

とにかく今年の先生の作品は、照明しかり場の作り方しかりとてもよかったと思います。てか、見ててドキドキしました。
空間の使い方が上手いなぁと改めて尊敬しました。

来年は、ここからどうなるのかすごい楽しみです!

鷲見友佑


アングラ演劇の感想です。
教室や下の部屋で先生が雑誌と格闘している姿と演劇での姿が僕には、同じ、というか違和感なく感じました。
極端に言えば、お客さんが居るか、居ないかの違いだけという感じでした。僕には普段通りの先生に見えました。
変に本番だからと言って、演技しようとしていないというか。
やはり雑誌が主役なんだと思います。
写真では、まだ先生を主役にしようと撮っていました。来年は先生が画面にいなくても、どんどん撮っていきたいと思います。

何か、見せようとしている、というより、自然にそうなった物という感じがします。
稲の刈り取りの後の田んぼ、にも見えました。
あの光景は、収穫が終わり用の済んだものですが、ユーモアがあって僕は好きです。先生の作品で例えるなら、雑誌の中の情報が消費されて、残った、その物(素材とその特性)が存在を主張しているようです。
命を奪われたものがなぜか生き生きしています。

堀内知之


アングラ劇大変良かったです。
本がぱさぱさと宙に飛んでく時の匂いや音が大変良かったです。小鳥の感じがしました。
書物の匂いがとにかく印象的なことが頭に残ってます。
匂いとか光源とかが合わさって少し不気味さもあった、なんというか民芸的な感じを私は受けました。
先生が動きますと、光にあてられた影が後ろで巨人のように暴力のように見えましたし、それこそ踊りのようにも感じたのでなんとなく異国感がありました。
媒体書としては読まれた形跡が蓄積された化石のようになっているようにも感じました。
私は今年の作品は大変良いと感じました。去年とまた違う感じがとてもしました。
その場で感想が言えたら結構生で言えた感じがあったので新鮮味がなくて申し訳ないです。

原田愛理


アングラ演劇の感想です。↓
どこにでもある雑誌を表現の仕方でどこにもないものに変えてしまう、率直にすごく面白かったです。
雑誌の見方を変えて、ちゃんと見ないと雑誌とわからない姿に変えてしまう、先生の独特な雰囲気や考え方を映し出しているようでした。
最後にドレスに変わっていくのを、みんなが参加してやるのがとても楽しかったです。
あと、この作品は、私が受付をしていた時に1番お客さんに聞かれましたし、たくさんのお褒めの言葉をいただきました。その中の1人の男性は今まで見た作品の中で一番面白いともおっしゃっていました。
見た人によって、椅子や丸太にも見えて誰もが興味を示すような作品だと思います。

古橋楓


最近思うことがあって、大きいことはいいことだと思います。写真を撮っていて大きいものにプリントをしたものはとても興味を惹かれます。

大きいからといって作品自体がよくなるとは思いませんが、大きい作品には観客に見てもらうための説得力、振り向いてもらうための力があると思います。

その点において今回の作品は傑作だったと思います。
いままでの作品を振り返って、それらに含まれるおもしろさの要素(群衆中の一つ一つの個性)は同じように感じます。そこで何が違うかというと、大きさだったと思います。

まず相手を振り向かせ、夥しい数の雑誌に興味を持たせる。そういう意味では傲慢さもありずるい作品のようにも思えます。そしてしわくちゃになった雑誌のマチエルの部分に興味が移り、その個性に気づく。

大きさが、全体を一つの大きな塊としての圧倒感と、そこからの視点の誘導、明確になった個性を与えていると思います。

またそれは、アングラ演劇にも生かされていると思います。演劇の動作を大きく見せる効果、それによって生じる音という新しい要素。怖さすらありました。

雑誌を大きく広げる動作がありましたが、丸めた新聞紙やアルミホイルではあのようにはならなかったと思います。
1つ1つの存在感あったからこそだと思います。
あの雑誌の群衆に巻き込まれる描写は、世界観を構築するに至っていたと思います。

雑誌をひっくり返す動作が一番面白かったです。雑誌の群衆をみて最初に与えられたイメージは、イスと表現した人がいましたが円柱でした。
その概念を壊していくおもしろさと、雑誌のフォルムのおもしろさを気付かさせられました。

また、最後のスカートになる演技ですが、雑誌の群衆たちに引き込まれたひとの最後の姿を連想しました。

怖さとコミカルさを兼ね備えた作品でした。
その成功の理由はやはり大きさにあったと思います。
見るひとを圧倒する作品で傑作でした。

藤田卓見


大変遅くなりましたがアングラ演劇の感想です。

最初のアングラ演劇でキーボードを弾いてから3回目の参加でしたが、心持ちとしては見ている人を巻き込んでやろうという感じでした。雑誌をバタバタさせて音を聞かせ、風を起こし、気配を感じさせ雑誌の雑誌らしからぬ存在感が出たらいいなと思っていました。先生の作品は銀紙、新聞紙、雑誌と変化してきましたが集積・発散という動きは共通していて、今思うとoiai美術展のメンバーのように研究所を卒業しても年に一度また戻ってくるという暗示も含まれているような気がして感慨深く思いました。最後、照明に向かって雑誌を横倒しにしている時夕日に向かって帰るカラスのような気分になりました。今年も参加させていただきありがとうございました。

大村美桜


少々拙い文章ですが、「雑誌」アングラ演劇の感想です。

しわしわな雑誌の質感やページ同士の隙間に雑誌や日々の空気感を感じました。
そして雑誌自身で立つ姿はあらゆる見方(切り株、花、イスなど…)ができたり、近くで見て触ると弱々しいものが遠くから見ると大きな集合体として異様な存在感があったりと飽きない作品でした。
演劇でその雑誌がパサパサと、ときにバサバサと音をたてながら自分の目の前や後ろに置かれると雑誌が生み出す空気感、また読まれる文章の中の日々の空気感に飲み込まれたという印象を受けました。
またページの存在を強く感じました。
途中で雑誌を寝かしたときに急に雑誌(本)としての認識が強くなったのが不思議でした。
また、読んでいた文章の言葉選びや擬音語(ぐんにゃりなど)の使い方などがこの作品の空気感への影響が大きく合っていたように感じました。

どこかでずっと変化しているようで目が離せませんでした。

以上です。

山下雅稔


前回より良かった。楽しくなっていた。
セリフが先生から女性になった時、全く雰囲気が変わった。(男性から女性に) 雑誌をカサカサさせながら目の前に置かれた時、ゾクゾクした。(今で言うツンデレ?みたいな感じ)
途中で中ダルミした感じでした。
時間を短くするか、セリフ・動作の種類を増やすか、した方がいいと思いました。
次回も楽しみにしています。

小西宣生  


「雑誌」の感想ですが、演劇を抜きにしても、単純に見た目としても大変面白さがありました。照明や並べ方にしても、シンプルに力強く見えました。
演劇の方も、昨年のものより絞られていて伝わりやすく面白くなっていました。
ただ個人的にですが、ドレスにするのはいまいち繋がりも見出せず、蛇足だった感が否めません。
それと、タイトルがストレート過ぎかとおもいました。個人的にはもう少し鑑賞者を考えさせるような、演劇の時に詠まれていた「コトバ」の抜粋でも良かったかと思います。あのポエムも僕は好きでした。

柏原崇之


アングラ演劇の感想です。
雑誌を持ってざわざわ音を鳴らしながら
迫ってきた時は、
なんか不気味というか
怖いとおもいました。
雑誌をあちらこちらに置いていったのも
感情がずっと纏わりつくかんじがして、
良い意味で気持ち悪かったです。

安藤朝香


 アングラ演劇ですが、最後、ドレスになるのかなぁと思ってみていましたが、
参加者が雑誌を積み上げていく様子がとても面白く、
参加者も あの雑誌たちに埋もれるように中に入って写真を撮るような撮影スポットに出来そうでした。
展覧会場が、暗くなり、わさわさと息をしているような雑誌たちにスポットライトが当たっている空間は、非日常的で不思議で面白かったです。
あの雑誌たちの中に、自分が提供した数冊が含まれていると思うのも不思議でした。一度読み終えた雑誌に新たな命が吹き込まれたと思います。

嶋田葉月


雑誌たちの表情を自分たちで変えていく感じが楽しかったです。

寝かしておいたときに雑誌たちが流れていく川みたいに見えました。
勢いを感じました。

合谷柊音
 

感想を送らせていただきます。遅くなってしまいすみません。

先生の作品は場所やスペースも目立つ所にあることで、物量もつくらないといけないですし、毎年大変なプレッシャーがあると思います。

そんなプレッシャーや場所の広さに向かっていくエネルギーがいいなと思っていて、演劇もエネルギーがたくさんあると感じました。

先生の作品と演劇は場所も含め、オイアイの顔になっているくらい影響力があって、先生の作品の良し悪しが展覧会全体の感想にも少なからず影響してくると感じています。

それは簡単には真似のできないことですし、大変な立ち位置だと思うのですが、毎年戦っている姿はすごくかっこいいと思い、来年もまた先生のエネルギーをみてみたいです。

小笠原圭吾

| oiai | 09:08 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
「雑誌」アングラ演劇 藤澤伸太郎

題名・「雑誌」
脚本→藤澤伸太郎
主役→雑誌(何百冊)
出演→藤澤伸太郎・古橋楓・合谷柊音・大村美桜
協力→oiaiメンバー

大勢の人たちからの、何百冊もの雑誌を提供して貰いました。大変感謝しています。
また、劇ではたくさんの方々の観劇大変ありがとうございました!

その何百冊ものいろいろな雑誌を、雨に濡らして乾かしてニスを塗り、ページをヨレヨレにしていっぱいに膨らんだ円柱形にしました。(佐鳴湖に捨てられた雑誌のイメージ)
その沢山の円柱の雑誌を会場いっぱいに立たせて集めて、大きな渦巻きを幾つも造り、ダイナミックな力強い空間を造りました。

アングラ演劇では、会場を真っ暗にして、横からの照明1つだけにしました。
大勢の観劇者が回りを囲みました。
4人の出演者が「雑誌」を主役にアングラ演劇をしました。
1人(女性)が詩を劇の間中、大声で朗読しました。(30分)
3人で主役の雑誌たちを生きているように動かしました。
[シーン1]雑誌たちに触れたりして、雑誌と会話をしました。

[シーン2]3人で円柱の雑誌が空を舞うように手で持ってぐるぐる回しながら、周りにいっぱい広げて置きます。その際、観客の目の前まで持っていき、バサバサ雑誌が回る音、匂いを感じさせました。
大きな会場に置かれた円柱の雑誌たちと座っている観客たちが同じ空間に1つの風景になりました。

[シーン3]次に3人で雑誌を真ん中に集めます。照明に向かって行進して行くように並べました。

[シーン4]集まったその円柱の雑誌たちを全て半円にして寝かせました。照明に向かって川の流れが生まれました。

[シーン5]最後に観客も参加して、たくさんの雑誌を真ん中に立つ女性の大きなドレスを造りました。円柱形の雑誌を幾つも積み上げて、大きなスカートの円錐形にしました。
ストーリーは以上です。

主役の雑誌たちを生き物のように出来たこと。
雑誌がバサバサと音を立てて飛び回ったり、匂いを感じさせたり(身体性)。全体でもいろいろな風景を造ったり(空間性)出来たことが良かったです。
観客も巻き込んだ劇に出来たこと。
今まで見たこともない新しいジャンル→物(雑誌)を主役にしたアングラ演劇が出来たことは大変嬉しいです!
尚、oiaiメンバーたちの協力があったから、出来たアングラ演劇です。メンバーたちには大変感謝しています。(藤澤伸太郎)
☆来年も上演します!!

 

 

 

 

 

 

 


 

| oiai | 09:06 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
堀内知之 2016年作品

題名:untitled
作者:堀内知之
・粘土 アクリル絵具
・テレビで洪水のニュースを見ていた時、水面に浮かんだ不思議な形を見つけました。何かなと見ていると、半分水没した車の上の部分だと気付きました。その不思議な形を粘土で作りました。(堀内知之)
 

 

肩すかしされて負けた力士みたい。以外と気持ちいいかも。悔しいデス。(小西宣生)

 

 

自動車の頭部だけを切り取った形を粘土で立体にし、アクリル絵の具で真っ青に塗り、その薄く小さめな立体を床にぴったり吸い付くように置いたインスタレーション作品です。

一見「何だ、これは!」と理解不能なショックを与えますが、次の瞬間、忽然と「涯しない宙の詩」が浮かびました!
余分なものが削ぎ落とされた「コンセプト」そのものが形になっています。
見たことのない形のインスタレーション作品になっています。

作者は、洪水のニュースでヘリコプターから撮影された自動車の頭部だけが見えるテレビ画面から、何かを「気付き」作品化しました。
かつて、アンディ・ウォーホールは、当時の新聞紙面の色ズレした印刷の「マリリン・モンロー」を見てあの歴史的な作品を残しました…

この作品は、そこの床に存在しないはずなのに、空間の隙間から、突然と出現したように存在しています。
この唐突な違和感が素晴らしいです。傑作です!!
足元に涯しない宙の窓が空いたようです。
と、同時に現代の情報社会の「薄さ」を現しています。(藤澤伸太郎)


真っ青な自動車の頭を 薄く切り落とす 泥水の足元に空いた宙の窓


2016年10月16日

 


 

| oiai | 11:35 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |

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