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袴田竜太郎 2015年作品
題名:「須賀神社のエスキース」
作者:袴田竜太郎
・多摩美術大学 絵画学科油画専攻卒

神社を小さな箱に見立てて、その箱を高いところに設置したインスタレーション作品です。
中空に浮かぶ神社の空間表現が素晴らしいです!
又、小さな箱は、帰りに買う神社のお土産の箱を思わせて楽しいです。
その箱のデザインは、神社を囲む森のシルエットのみがシンプルに描かれています。赤い絵の具の滲みが神社の華やかさとストイックな感性を表して、大変優れたデザインです。
僕には、樹木が燃え上がる赤い炎に見えて、若き日の恋のような切なさを感じました。

そして何よりも、この箱を中空に浮かべるために、下に大変長く細い棒でスクッと立たせた姿は、無駄がなく美しいです。斬新です!

ただ、箱と台の重なりをもっと綺麗に見せて欲しかったです。

又、別な箱も見たいです。是非造って欲しいです。

…学生の時、神社へ写生に行きました。その神社は、階段をいっぱい登った高い山にありました。
そこから、見下ろす街は遥か海と一体になって見えました。
神社は四方森に囲まれて、森のシルエットに抜けそうな空を描きました。
その夜、夢を見ました。
神社から帰る階段が、降りても降りても下に辿り着かず途方に暮れました。その夕暮れの行き場のない浮遊感が、その時の叶わぬ恋のようでした…(藤澤伸太郎)


神社を収めた 小さな箱が中空に立つ 夕暮れの階段ダンダンダンダン多くなる


2016年3月10日

















 
| oiai | 18:39 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |

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