「POP」
作者が2011年から、ずっと続けている陶器のりんごを使ったプロジェクトです。このoiaiブログでも、2度紹介した作品です。
今回は、陶器のりんごを7色に塗って、味覚を感じさせる企画です。
ただ、この陶器のりんごの優れているところは、本物そっくりのりんごを手に持った時、そのりんごの感触に陶器だと!気付いた瞬間、りんごの匂い、味覚、重さ、感触の自然としての情報が削ぎ落とされ、りんごの外側の形だけが、宙吊りになった乾いた感覚に不思議な感動を覚えました。
つまり、偽物としての存在の美しさです。
この陶器のりんごの空虚さに詩を感じました。
引き算がこの作品の素晴らしさです!
また、新しい形の陶器に乾いた空虚な詩を見たいです!
新しい形に、挑戦して欲しいです。期待してます!!
りんご持つ 手の平にポッカリ空く 秋
(藤澤伸太郎)
■企画展「そのメロンソーダ何の味?」
味をテーマにした展覧会で、2作品を出品します。
メイン会場では七色のりんごという作品を、
SUECCO CAFEではPOPという作品を展示します。
七色のりんごは事前にSUECCO CAFEのお客から参加者を募り、
「最近撮った写真」と「写真のコメント」を指定のアドレスまで送ってもらいます。
その写真やコメントをもとに陶器のりんごに色を塗ることで、
コミュニケーションの数だけりんごの色は増えていきます。
普段と色の違うりんごを見て味を想像するなど、コミュニケーションの幅を広げていきたいと考えています。(小笠原圭吾)
[会期] 10月3日(土)〜11月8日(日)
[料金] 500円
[会場] 東逗子旧キリガヤ(逗子市沼間1-4-43)
※JR東逗子駅より徒歩4分
■逗子駅近くのカフェでの展示
・SUECCO CAFE(逗子市逗子2-6-31魚佐治ビル 3F)
■イベント
POP× SUECCO CAFE
11月7日(土)、11月8日(日)
カフェの中で展示されている陶器のりんごを配ります。
リンゴが織りなす 不可視のドット柄
小笠原圭吾は、作品制作のモチベーションは「人とつながること」だと語ります。SICF15(スパイラル)や千代田芸術祭(3331 Arts Chiyoda)で賞を受賞した代表作〈POP〉は、等間隔に並べられた「本物そっくりの陶器のリンゴ」を(小笠原からの手渡しで)観客が受け取り、その後、観客は旅先や地元で撮影した「陶器のリンゴが写った写真」をtwiiterやE-mailで小笠原にフィードバックする(写真を送るかは鑑賞者の善意に委ねられている)。そして「送られた写真」は特設webサイト「pop dot project」にコレクションされ、作品の一部を形成する、というドット柄が“点が複数あって初めて成り立つ柄”であるように、観客の協力によって初めて成立するコミュニケーション型作品です。
TOKYO DESIGN WEEK 2015 100人展
こちらもPOPという作品を出品します。
後期日程のアート部門で出展します。
10月30日(金)→11月3日(火)
11:00→21:00(最終日は20:00まで)
明治神宮外苑絵画館前
東京都新宿区霞ヶ丘町2-3
トランス アーツ トーキョー 2015
東京神田錦町にある五十通りと一八通りで展示をします。
二つの通り沿いにある飲食店の中に陶器の姫りんごを設置しています。
飲食店の中でりんごの写真を撮ってメールか、ツイッターでつぶやくことで りんごを持ち帰ることができます。
つぶやきはweb上の地図に反映され、お店とお客、お店同士をりんごのドットでつなげていきます。
五十一八クリエイティブ・プロジェクト
日程:2015年10月9日(金)→11月3日(火・祝)
会場:東京都千代田区神田司町 五十通り、一八通り
入場料:無料
その時より、葉っぱも、説明文のボードも無くなり、よりシンプルになりました。
自由に見れるようになり、よりポップで洗練されて、作品のレベルが上がっています!
りんごの半分の断面が鏡になって、そこに顔を映しますと、大変ユーモラスですし、自分の顔が豚の鼻にも見えて面白いですし、又りんごになった気持ちにもなります。
ただ、前作のりんごのドットに比べると、作品のコンセプトがもう一つです。
前作のように、現代の情報そのものを作品化した、参加する人が作品を造っていく面白さが欲しかったです。
りんごの断面がポップで大変いい形です。この形を三つ四つ並べると連続性が生まれ、床の反射の形にも連続していきます。
このりんごの断面をプリントして、みんなに配って、断面の中に自分の顔を描いてもらうか、写真を貼りつけてもらい、インターネット上でドットの模様にすれば、情報そのものを楽しく作品化出来ます。
福島のりんごと人と人の繋がりも生まれます!
是非、展覧会場に行って、作者といろいろと対話してください!
何か、話しかけたくなる作品です。
そこが、大変いいです!(藤澤伸太郎)
受賞作品の「POP」を含めた、つながりをテーマにした9作品を出品します。
社会に存在している人や物、過去や未来などの時間を美術表現によって
つなげていくことで、作品や作者自身が社会とつながり、関わっていきたいと
考えています。
スカラシップ展では社会とつながりをもつ可能性となる作品を展示、展開していくことで、活動を現在から未来へつなげていく展示にしたいと思っていす。
イベントや企画などもありますのでよろしくお願いします。(小笠原圭吾)
※1月10日はギャラリートーク実施のため、20:30まで
2011年にoiai美術展にインスタレーション作品として展示し、そこでたくさんの参加者とともに始めたりんごのドッド柄でつなげる活動がスカラシップ賞を受賞しました!
彼の活動は、始めに陶器のりんごを大量に作り、それで何回もインスタレーションし、たくさんの人と会話し、いろいろな場所(風景)に出かけて…4年以上にわたる彼の日々をかけた地道な活動には、強い情熱を感じました。
人と人、人と風景と時間をつなげたりんごのドッド柄は、今日の私たちが生きている世界にダイレクトに存在し、ポップな楽しさを与えてくれます。
この瞬間にも、りんごのドッド柄がどこかで生まれています。感動を覚えます!
次の作品も私たちの日常にダイレクトにつながる新鮮な作品を期待します!
是非、スカラシップ受賞者展、楽しんでみてください!(藤澤伸太郎)
作者はこの作品を2011年にoiai美術展に出品し、プロジェクトもその時から始めました。
陶器のりんごが人と人を繋げるツールになり、参加した人の記憶が写真のりんごになって、みんなの写真のりんごとドット柄になっていく様は、みんなで作るドット柄のインスタレーション!
大変面白いです。
特に今回は、世界遺産になった富士山の頂上に100個の陶器のりんごをインスタレーションし、りんごのドット柄を作りました。(頂上まで運ぶのは、大変重かったと思います。)
それは、人と風景の記憶にも繋がっていきます。
何故か僕は、記憶の中の中田島砂丘にりんごのドットが重なって切なくなりました…
この陶器のりんごはツールとして、素晴らしいです!
是非、ワークショップに参加してみてください!(藤澤伸太郎)
作者:小笠原圭吾
・クッキーで造られた女性の立体作品。テラコッタ、アクリル
・東京造形大学美術学科彫刻専攻卒業 彫刻、立体、参加型のインスタレーション、
男にとって女性は憧れであり神秘です。
女性は男と同じ人間でありながら得体の知れない生物なのです。
女性から見たら「女を馬鹿にしてるの」みたいに見える作品でしょうが、きっと作者は女性への憧れと現実とのギャップに翻弄され、それを作品によって合理化しているように思えます(勝手な解釈ゴメンナサイ)
(村松弘之)
テラコッタ(陶製)のクッキーで造った女性の立体作品です。
彼は過去に陶製の林檎、フォーチュンクッキー、ビスケット状のクッキーと甘い食べ物を、特にクッキーをたくさん造ってきました。
今回はクッキーそのものを女性の存在と重ねた作品です。
無理やりクッキーを女性の顔にするのでなく、自然に卵形にクッキーを重ねて女性の頭部にしました。
リアルで美味しそうなクッキーです。つまみたくなります。つまむと全体が崩れそうで怖いです。
又、黒い服のボタンを外すといっぺんに形が崩れそうです。
女性とどう関わっていいのか?そんな心理の関係性が見事に表現されて大変面白いです。
参加させ、問を突き付け楽しませる、彼独自の形が出来つつあります。
もっともっと挑戦して、ハラハラさせてください!(藤澤伸太郎)
⇒ 榊原 (08/16)