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野田晴太 2015年作品

題名:無題
作者:野田晴太
・版画は油絵や日本画と違って、制作の途中に試し刷りすることで版画として残しておくことができます。この作品は今まで作ってきた自分の銅版画の試し刷りを集めて適当に並べたものです。
・多摩美術大学 絵画学科版画専攻4年

試し刷りの銅版画を五、六十枚集めて、大きな壁面いっぱいにインスタレーションした作品です。
発想が大変面白いですし、新鮮な銅版画の見せ方です。銅版画の未完成がこんなにも面白いとは…
全体に風が吹いているような「揺らぎ」を感じました。
僕のイメージとしては、銅版画は、銅版の腐蝕した版の絵を力いっぱい紙に押し付けていく、紙を黒色などで腐蝕させていく「死」のイメージを持っていました。(それはそれで面白いですが…)
今回の試し刷りは、途中の試し刷りがほとんどでしたので、紙が生き生きと呼吸しています。
まるで、白い紙と黒い色とが呼吸し揺らぐロックンロールみたいです!

インスタレーションとしては、全体の構成がまとまり過ぎですから、もっと沢山見せて、紙と黒との呼吸の揺らいだ構成をいっぱい見せて欲しかったです。
しかし、完成した銅版画を見せることより、試し刷りで「紙と黒との呼吸」を提示出来たことは素晴らしかったです。風を感じました!!
又、1枚の版画と全体は連動していました。

…ずっと前の作品制作で、パネルにトイレットペーパーをボンドで丸めて大量に貼り着け、その上から、絵の具の液体を布に着けて、叩き付けて凹ませました。暫くして、渇いてくると大量の丸めた紙は膨らんできます。
新たに紙と色が呼吸しているようで面白かったです…(藤澤伸太郎)


銅版画の試し刷り 空いっぱい並べて見る 白い紙と黒の呼吸ロックンロール


2016年6月26日
 

| oiai | 21:01 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
野田晴太 2013年作品
作品:銅版画6点、銅版2点
作者:野田晴太
・多摩美術大学絵画学科版画専攻3年


画面全体がしつこいほど線で掘り込まれているのですが、見る人に押し付けがましい印象を与えない作品だと思います。
粘性が高く湿っぽい感じの彼の作風と、銅版という乾いた表現手段がとても合っていると思います。(堀内知之)


彼の今回の銅版画は、お札を刷るのと同じ方法の銅板画です。
絵のイメージは激しい感情や内面的な悩みが溢れていて漫画的でグロテスクです。
その絵を、とても長い時間をかけて版を彫ることで、緻密で硬質な絵に具現化されています。
彼の内面的なイメージを、外へといろいろな人たちへ働きかける力になり大変面白いです!
彼の、デッサン、油絵はシュールなイメージでかなりいいですが、そのなかに閉じ込めるのでなく見る人との共通言語を求める版画を目指しています。
実際にoiai展で作家としてワークショップをし、参加者たちに、版画制作の面白さを伝えていることが、作品にも現れています。
これからももっともっと漫画的でグロテスクな表現で今日の人間を具現化してください!
そのような過激な表現でも下品にならないところが彼の優れた感性です。(藤澤伸太郎)

















| oiai | 12:26 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
野田晴太 2012年作品
題名:熊 / 父親
作者:野田晴太

・この作品は、特に深い意味はありません。
・自分が気持ち良く描く事を一番に考えて制作しました。
・作品のモチーフは、それぞれ熊と父親です。
・有機的で生命感のある作品になったと思います。
 (文、野田晴太)
・多摩美術大学絵画学科版画専攻




「熊」
熊が寝そべっている姿が描かれている油絵です。
よく見ると熊とその大地が等高線で出来た立体の地図のようです。
高いところは、真っ赤になってまるで火山活動をしている大地のよう
です。真っ赤な溶岩が曲線を描いて流れています。
腹のところには、深い深いブラックホールが見えます。

造り物の熊の絵ですが、まがまがしい火山活動の生命力と
深い死の淵を感じさせる表現力が素晴らしいです。






「父親」
父親の絵もだまし絵の方法で描かれています。
よく見ると、頭部は果物の皮で出来ています。
顔は、熟れた果物のようにも、魚の顔のようにも見え、その皮膚が
艶々(つやつや)と生々しく描かれています。おまけに、口の中に
釣り針が見えて、ぞっとします。








2点とも、生命と死が刺激的に描かれて、啓示的な物
語性が感じられます。大変優れた絵画です。

これからも、彼の絵画的世界を見るのが楽しみです(文、藤澤)
| oiai | 21:51 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |

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