作者は、ここ数年「忍者」をテーマにして、女性を描いています。
特に、今年oiai美術展に出品しました裸体の女性9人の忍者を描いた10mの油絵作品は、圧巻でした!!
現代の女性像が力強く描かれていました。
ただ、全体的に見ますと画面におさまってしまった印象を受けました。
しかし、忍者の頭巾を被った顔だけを見るとインパクトがあって、頭巾から垣間見える表情が素晴らしいです!!
作者は無意識のうちに、忍者になった彼女たちの「表情」を描きたかったと思います。
だから、忍者9人の顔だけを大きく描いても良かったと思います。つまり、「忍者」を前面に出して欲しかったです。
今回の個展で自分を「忍者」と名乗ったのは、自分の視点を明快にして賛成です!
忍者だから、表現したくなるものを画面に大きく思い切って描いて下さい!!
これからが楽しみです。
是非、個展見に行ってください。
僕が子供の頃は忍者ブームで、よく忍者ごっこをしました。
樹に登るのが怖くて、僕は風呂敷を頭巾にして、忍者に為ると、高い樹に登れました。
又、いじめグループにいじめられた時、忍者になって猛然と向かって行きました。それ以来いじめられなくなりました。
弱虫な僕には、忍者に為るのは特別でした。(藤澤伸太郎)
風呂敷かぶり 忍者になって樹に登る 雲
2015年10月21日
10月26日から31日まで銀座奥野ビル5階のgallery銀座フォレストで個展を開催する運びとなりました。
ご都合がつきましたら、是非お立ち寄りいただければ幸いです。(高田絵美)
[日程] 2015/10/26mon.-31sat.
[時間] 12:30-19:00(最終日17:30迄)
[会場] gallery銀座フォレスト
[住所] 東京都中央区銀座1-9-8奥野ビル507
https://m.facebook.com/events/848790515241900?acontext=%7B%22ref%22%3A3%2C%22action_history%22%3A%22null%22%7D&aref=3&__tn__=H
高田絵美の卒業制作展の作品が、関東圏内の大学8校の卒業制作展から選ばれ、「拝借景賞」を受賞しました!受賞者は10名です。
今回の彼女の展示作品は、卒業制作展作品とは違いますが、なかなかどうして、大変面白いし、興味深い作品です。
特に、女性忍者が戦っている十字のポーズの絵が、文句なしに格好いいです!
戦っている女性の体には、現代の女性の逞しさがあります。
特に下半身の筋肉の強靭さは服の上からも感じられますし、まさに格闘技のアスリートです。
そして、何よりも忍者服の表現が素晴らしいです!
まるで、激しい海の波を思わせる抽象画です。
その服の抽象性に現代に生きる女性の自然観を見ますし、彼女自身生き生きと描いていますから、もっともっと、リズム感のあるドローイングで攻めて形を崩したらと思います。
彼女が描く女性忍者には、現代の女性の抑圧された気持ちを開放する力があります。
背景は、ロマンチックな色でなく、金か銀にすれば忍者服がより際立つと思います。
これからも、女性忍者をテーマに現代の女性像を描いてください!
展示会場は、忍者屋敷になったみたいで面白いですから、是非遊びに行ってください!(藤澤伸太郎)
■展覧会タイトルHaishakkei Art Award 2015
■展覧会会期:5月9日-6月7日(土日のみ)5月9,10,16,17,23,24,30,31,6月6,712:00-18:00
■会場拝借景〒302-0011茨城県取手市井野1丁目8番地1号http://haisyaku.jugem.jp/
拝借景アートアワード実行委員会問い合わせ先 haishakkeino@gmail.com
■展覧会コンセプト「Haishakkei Art Award」とは「拝借景」が選んだ「拝借景」の精神を体現する今年大学を卒業した作家に与えられる賞です。今回「拝借景」は関東圏内の大学8校の卒業制作展をまわり、「拝借景賞」をゲリラ的に受賞させました。10名の受賞者の創造性あふれる作品をご覧ください。
■拝借景とは茨城県取手市にある住居を兼ねたアートスペース。2009年の立ち上げから飲み会、展覧会、改築、アーティストインレジデンスなどを多数開催。ジャンルを超えた表現者達の交流の場となっている。
作者:高田絵美
・女子美術大学 美術学科洋画専攻
金箔の背景には、9人の女性忍者が等身大に描かれています。
それには、大変圧倒されますし、顔を黒頭巾で隠し全身裸体をさらしている様は、刺激的で挑戦的です!
しかし、その裸体の表現は女性的というより、荒々しく力強いタッチで描かれて、女性たちの強い身体性が感じられます。
それぞれの女性が存在の在り方や生き方を模索した意欲的な大作です!。
現代の9人の若い女性をモデルにしています。
黒頭巾から見える目もとのその人の表情がとてもいいです!
絵は、古典的な表装ですが、作者はこれからの生きる絵画を模索しています。
これからが大変楽しみです!
是非、2つの展覧会見に行ってください!(藤澤伸太郎)
9枚の絵(各々が横90.3cm×縦180cm)からなります。五美大の展示では3枚の絵からなる三角柱3体という形式で展示し、女子美の卒業展示では9枚を横一面に並べた形式での展示になります。(高田絵美)・女子美術大学 芸術学部美術学科洋画専攻4年
【平成26年度 第38回 東京五美術大学連合卒業・修了制作展】
2015年2月19日(木)〜3月1日(日)
参加大学
〈イベント〉
【女子美術大学 芸術学部卒業制作展 】
題名:授乳する忍者、祖父の肖像画
作者:高田絵美
・授乳する忍者を描いた油絵(S60号) 祖父の肖像を描いた油絵(F4号)
・女子美術大学 美術学科洋画専攻4年 油絵
「授乳する忍者」
女性の忍者が授乳する姿を描いた油絵(S60号)です。
忍者服の現代の女性が授乳をしている姿は、最近の忍者映画の1シーンのように見えますが、全体がモノトーンのように色彩が抑えられて、背景の深い暗闇から、白い肌の乳房と白い忍者服の赤ん坊が輝く生命のように浮かびあがっています。
それは、聖母マリア像を思わせ、神秘的なエロチズムを漂わせています。傑作です!
表現方法も、古典絵画のように写実的に見えますが、リズミカルなタッチで乾いた表現が、湿っぽい感情移入を排して成功していますし、格好いいです!
特に忍者服のダイナミックな筆遣いが、忍者としてのスピード感が感じられ、秀逸です。
現代の忙しく働く女性の授乳を想起させます。
もっともっと、忍者の身体性に徹して現代の女性を描いて欲しいです。
格好いい作品を期待します!
「祖父の肖像画」
祖父の肖像画を描いた油絵です。
表情が生き生きと描かれて、小品ながら大変いい作品です。
肖像画の形をとっているので、よけいに表情が動いて見え、現代の動画のように新鮮です。
大変細かく描かれていますが、リズミカルなタッチが顔全体の流れを掴んで素晴らしいです。
作者:高田絵美
・西瓜と女性の100号油絵、少年と少年の忍者姿の油絵2点。
・女子美術大学美術学科洋画専攻3年
彼女は本当に『純粋』な作家だと思う。
高田さんの作品は一見すると古くさく、70年代の頃のような作品に見えるかもしれない。とても二十歳ぐらいの女性が描いたとは思えないぐらいである。
しかし、こんなにも自分の好きな世界観を純粋にストレートに表現出来る若者もいないように思える。やや偏見的な見方ではあるが『イマドキ』の若者は描く作品、創り出す作品においても『繕っている感』を感じる。いわゆる『オシャレ』な作品が多いように思える。見られる事を意識する事は大事ではあるが、純粋に作品を作れる事の方が大事なような気がする。それは自分にも言える事ではあるが。
そんな高田さんの作品はまだまだ荒削りの部分も多いが、素晴らしい作品を生み出してくれる可能性も多分に秘めている。次回作が楽しみである。(柏原崇之)
西瓜と女性が描かれた100号の油絵です。
70年代のアングラ芸術を思わせるイメージで、おどろおどろしくエキセントリックな絵ですが、視覚を惑わす遊びがあります。
女性の白い裸体から、真っ赤な血が滴り落ちている!と、一瞬思ってドキッとしましたが、それはポッカリ割れた西瓜の真っ赤な汁。
ブラックユーモアさえ感じました。
また広い背景を黒にして描かずに、渇いたペインテングで押し付けがましさを無くしています。見る人に距離を感じさせ、考える余裕を持たせています。
素晴らしい絵画造りです!
まだペインテングは、荒いですが、自分の絵画を試行錯誤して試みています。
その真摯な姿勢が大変いいです!
これからが楽しみです。(藤澤伸太郎)
作者:高田絵美
・油絵100号
・彼岸花の花言葉の悲しい思い出から物語を連想して
その一場面を描きました。(文、高田絵美)
・TwitterとFacebookやっています。
・女子美術大学洋画専攻2年
2年目の新人ですが、100号の油絵で自分の想像した物語を
意欲的に描いた大作です。
今日の会場に、昔の民話の舞台が出現しました。
暗い日本の家屋の障子を開けると外の眩しい光がいっぱい、
会場にまで射し込んできました。
暗い室内を見ますと、左隅に少女が彼岸花を持って佇んでいま
す。衣服も暗いので、少女の顔と彼岸花の白さが映えて、彼岸
の光を感じさせ幻想的です。
その少女と彼岸花と障子が、日本画的表現で見事です。
画面全体が、いくつもの矩形で区切られており、外の光だけが、正
方形で区切られた構成が憎いです。
特に障子を始め日本の家屋の質感のマチエールが素晴らしいです。
傑作です!
自分のイメージ(物語)の世界がある人ですから、もっとシンプルに
大胆に表現できれば、将来は大物に化けると思います。
(文、藤澤)
⇒ 榊原 (08/16)