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2021年山本寛之作品
マーカーの黒い線で紙をよれよれにして描く

巨大な恐竜の頭蓋骨が鈍く輝いた

台風一過

かつて人混みで賑わっていた雑多な繁華街

人影もまばらに寂れた高層ビル群の間を

ハリボテの巨大な恐竜がドシンドシン歩む

2021/10/4 藤澤伸太郎

 

| oiai | 13:31 | comments(0) | - | - | - |
山本寛之「デドローイング」
2メートル以上の紙にドローイングしました。
照明の効果でマーカー、鉛筆の表情が面白くなったと思います。
次作は反射の面白さを表現したいです。 (山本寛之)

黄色の紙を何枚も張り合わせた上に、マーカーで恐竜の頭蓋骨を大きく描いた作品(2、3メートル
の大きな画面)
マーカーでドローイングした表現が原初的に力強く描かれ、格好いいです!!
又、マーカーで力いっぱい擦れた跡の紙がよれよれになって反射して輝いていて神秘的です。
大変面白いです!!
ただ、僕は彼がDMデザインした作品で一部を切り取った画面のほうが更にドローイングが際立っ
て好きです。
頭蓋骨の形がわからないから、いろいろなものに見えてきます。ドローイングそのものがテーマ
になり、違和感のあるその生きる行為(ドローイング)のみが作品化されて新しい表現になってい
ます。
余白が生きていますし、彼方を感じます。何よりも斬新です!!
DM、大変評判が良かったです!! (藤澤伸太郎)

 

 

| oiai | 13:30 | comments(0) | - | - | - |
山本寛之 2019年作品
題名:デドローイング 
作者:山本寛之
・現代美術家、絵画、インスタレーション、ドローイング

薄ペラな3枚の黄色紙に鉛筆で紙がヨレヨレに破けそうになるまでドローイング
したヒリヒリハラハラする絵画です。
そのディテールが大変面白いです!!
まるで現代の虫的な仮想現実、コミック世界を化石にしたみたいです。
その化石が、もぞもぞ動いて見えます。
現代のコミック社会に対する批判と愛のオマージュを感じます。
新しいコミックイズム芸術の誕生です!!!
完成度も高く傑出した作品です。
もぞもぞっと面白いです!!!(藤澤伸太郎)


捕って殺した昆虫採集
真夜中の裏山虫の死骸
化石が蠢くトンガリ頭
僕を襲ったカマキリ刃

貴女になった月の蝶々
金紙に輝くアニメ玉虫
裸になりドローイング


2019年11月4日

 

| oiai | 06:50 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
山本寛之 2017年作品

題名:デ・ドローイング
作者:山本寛之
・作品の説明など
蛍光ペーパー、鉛筆、水性マーカー、壁に4メートル四方のインスタレーション作品
・羽根のある何かを描きました。(山本寛之)

展覧会場の奥の4メートル四方の大きな壁一面に、おびただしい数の首の無い人間の化け物が羽根を付けて、群がつて飛んでいます。
その光景は現代の地獄絵図を思わせます。
特に素晴らしいのは、首の無い人間の化け物です。
2枚の黄色に輝く羽根はどれもいっぱいに広げることが出来ない片翼です。
その不完全な生き物の姿は、私たち現代人の偏った欲望を現して出色の出来栄えです。
グロテスクな美しさが冴えてシュールです!!!

全体の壁面の構成がもう一つですから、この生き物を生かし切れていません。
この不完全な生き物は空を飛ぶより、いっそのこと、全て落下する姿にしたらと思います。
それで、画面を逆さまにして見ると、いっせいに舞い落ちる姿が圧倒的で自然に見えました。
黄色の花びらが散って行く姿にも見えて華麗です!!
このシュール生き物はより劇的な場面こそ、より生きてきます。
あくまでも僕の好みですが…

…抽象画の創始者カンディンスキーは、以前は普通の風景画をベーシックにペインテングした絵を描いていました。
ある日、散歩からアトリエに帰った彼は、そこに具象でない不思議な絵があるのにびっくりしました。
なんとそれは、自分の風景画がたまたま逆さまに置かれていたのでした。
それから、彼は自分の絵の優れた抽象性に気付き、抽象画を描き始め創始者になりました…(藤澤伸太郎)


頭の無い人間 羽根を生やし群がり飛んで行く
いっせいに舞い落ちる黄色い花びら

逆流する欲望は逆さまに見つかった抽象画


2018年2月10日
 

 

 

 

 

 

 

 

| oiai | 08:36 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
山本寛之 2016年作品

題名:untitled
作者:山本寛之
・作品の説明など
蛍光ペーパー、鉛筆、水性マーカー、床に4メートル四方のインスタレーション作品
・トンボを描きました。 並べたら植物に見えてきました。(山本寛之)

ピンク、黄緑の蛍光色の厚紙に巨大なトンボを描き、それを切り取り、たくさん床に並べたインスタレーション作品です。

遠くから見ると大変華麗です。ピンクピンクの花々が床一面に咲き誇っています。
近づくと、それは巨大なトンボがユーモラスにいっぱい繋がって、円舞曲を踊っています!
又、トンボをよく見ると、男性、女性の性器を想起させる形していて、ドッキ!とします。セクシャルです。
更に、もっとよく見ると、トンボの尻尾が腐敗しています。とてもシュールです!
まるで、咲き誇った花々が腐り土に還るイメージを感じさせます。
いろいろな見方が見えてきて面白いです。大変優れた作品です!!

僕が一番好きなのは、尻尾が腐敗していくダーティな表現です。斬新です!
特に濃く描いてあるところが黒光りして独特な美しさを醸し出しています。
だから、もっとこの腐敗していくダーティな表現で攻めて欲しかったです。
蛍光色のピンクと黄緑の紙を全身腐敗したトンボに変貌して欲しかったです。
遠くから見ると、大地に花々が腐っていくイメージで、圧倒的なデカダンスの美しさに成りえたと思います。
次は、このダーティな表現で…期待します。(藤澤伸太郎)


ピンクピンクトンボトンボ デカイ目ん玉長ーいしっぽ 花々花々腐りゆく土と花の円舞曲

 
2016年12月12日 
 

| oiai | 09:26 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
山本寛之 2015年作品
題名:untitled
作者:山本寛之
・作品の大きさ 4000×3600
・材質など   ポリプロピレン板   ボードマーカー ホワイト
・壁面に少しずつずれたパターンの繰り返しを描きました。(山本寛之)


会場の大きな壁面(4m×3.6m)いっぱいに、とてもシュールな壁紙を一面に貼った作品です。

おそらく作者の内に潜んでいたであろう虫のような、植物のような形が大変面白いし、素晴らしいです!!
作者の内なる夜の世界を柔らかな皮膚で包みこんだような形です。
真ん中の黒い曲線の管が外と交信しているようでいいです。
それが少しずつずれながら大量の虫かアメーバが画面いっぱいに蠢いているようです。優れた作品です!

ただ、作者もこの方法に慣れてしまって、安定して見えます。
たまたま、画面を逆さまに見た時、びっくり!!
その夜の虫が目を覚まして生き生きと動き始めました。
まるでヒラヒラ空を飛んでいるようにも見えます。
作者の無意識が目覚めて、見る人に飛び込んできます。
逆さまにしたこの形を、大画面に、2つ3つだけ巨大に描いて欲しかったです。
僕はこの形の中の世界に入いりたいし、この形が斬新で素晴らしいです!!
この形で現代の空間を驚きで満たして欲しいです。

又今度も、無意識に閃く形を見つけて、逆さまにしたりして、不安定に生き生きと思い切り大きく描いて欲しいです!!

…子供の頃、捕まえた黄金虫を逆さまに床に置くと、しばらく逆さまにバタバタもがいて、クルッとひっくり返ると勢いよく飛んで行ったのを思い出しました。カッコ良かったです!…(藤澤伸太郎)

 
   シムシムシムシム サカサマ二飛ンダ 虫

2015年11月17日



















 
| oiai | 18:09 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
山本寛之 2014年作品
題名:Bpitch
作者:山本寛之
作品説明:高さ4m×横3m 壁面
・白いイメージを壁にしました。(山本寛之)
・インスタレーション、オブジェ、絵画


高さ4m×横3mの大きな壁面を使ったインスタレーション作品です。

壁面いっぱい、光沢のある真っ黒な紙に余白の部分を真っ白に塗り潰して、黒い線や点を残して浮かび上がらせています。
黒い線や点で、気味悪いアメーバ状の虫がいっぱい描かれて、シュールな華麗さが漂っています。

それは、版画のように反転しているので、画面は透明感があり大変美しいです。細かいディテールによって、虫がうごめいて見え面白いです。

そのアメーバ状の虫の形を遠くから見ると、白い壁面にたくさんの虫食いの跡のように、へこんで見えギヨッとします。
蝕まれていく今日の地球や人間を感じて、秀逸です!

出来たら、全部のアメーバが虫食いの跡に見えたら、凄いですし、又、去年の作品のように、壁紙にして、繰り返す方法を取ったほうが、虫食いが繰り返され増幅していく、現代の状況の恐ろしさが表れたと思います。

次からは、もっと作者ならではの前衛的な作品を期待します。

又、このアメーバ状の形は、ワークショップでも、みんなが喜んで描いていました。この形は、今日では共通言語になっています。そこも良かったです!(藤澤伸太郎)

















 
| oiai | 11:10 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
山本寛之 2013年作品
題名:drought
作者:山本寛之

・インスタレーション作品 高さ4m×横幅3m壁面
・インスタレーション、オブジェ、絵画、映像
・壁を“ひび割れ"にしました。(山本寛之)


離れて見ると目がチカチカしてくる繰り返しのパターン。
近づくとそれは壁一面の亀裂となる。
作品が会場と一体となって異様な現実があらわれました。
会場の壁色が今年、ベージュから白に変わっていたことが残念。
以前のベージュの壁だったらもっと会場に溶け込んだと思います。(村松弘之)

会場の広い壁面にびっしりと出来た無数のひび割れ!圧巻です!
高さ4m、横幅3mの壁面いっぱいに
ひび割れの図を何枚も貼ったインスタレーション作品です。
遠くから見ると無数のひび割れが、チカチカ、ユラユラ壁が揺れて見えます。
まるで砂漠の陽炎のようです。

幻想的で美しい空間ですが、
私たちの空間がひび割れているようで恐ろしいです。
ひび割れの模様が大きくなったり、
小さくなったり繰り返されているのが絶妙です。
蛇の鱗のように波打つ揺らぎを感じて鳥肌が立ちます。
高い完成度!優れた作品です!(藤澤伸太郎)







 
| oiai | 09:28 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
山本寛之 2012年作品
題名:Ferris wheel
作者:山本寛之

・インスタレーション
・虫になって作りました。(文、山本寛之)
・oiai美術展に19年間、絵画、立体、写真を出品。


彼が子供の頃から、毎日見ていた風景には、大きな観覧車が
ありました。
ある日、虫になった彼には、観覧車が巨大な蜘蛛の巣に見えて
きました。
高さ4m横幅3mの大きな蜘蛛の巣の作品です。

白い蜘蛛の糸は幾重にも重なり合って張り巡らされています。
しかし、よく見ると蜘蛛の糸はあらゆるところでプッツリ切れて
います。

何十枚もの蜘蛛の糸の絵をずらしながら壁面いっぱいに
貼り合わせたインスタレーション作品です。

無数の糸で張られた蜘蛛の巣は一見壮大な光景ですが、そこに
不条理なものが透かし見えて不安が襲ってきます。
今日の人工的状況を表現して見事です。
また会場奥のコーナー壁面を巧みに生かしたインスタレーションをし
ています。
彼の長年模索していた表現が結実した傑作です!(文、藤澤)






| oiai | 18:58 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |

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