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石部泰亮 2014年作品
題名:Untitled
作者:石部泰亮
・立体作品(石粘土)
・インスタレーション、オブジェ、立体、イラストレーション

なんとも、ユーモアに満ちた作品です。痛烈なアイロニーさえ感じます。

孫悟空に出てくる猪八戒のような欲張りな姿ですが、表情が人間のようです。
その頭部を見ると、頭がポッカリ空いていて、からっぽな空虚感が素晴らしいです!
私たち人間を風刺しているように見えますが、と同時に、これは何かを入れる器にも見えてきます。
つまり、作者はこの豚の姿を器という物にするために、からっぽにしたのか!欲深な人間が『器』になるためには頭をからっぽにすればいいのか。
そう思うと、豚の姿の器になんとも哲学的な神々しさを感じました。

作者の「Untitled」表題の無い、というタイトル。
見る人がいろいろと自由に考えて見て、最終的には頭をからっぽにして見ればいいのだと思いました。

現代の圧倒的に溢れる情報社会にこのからっぽの空虚感は、哲学的な詩を感じます。秀逸です!

もっと大きい方が、からっぽの中に、何も無い宇宙が見えてきたと思います。
表面のなめらかさももっと欲しかったです。
作者の人の虚をついた発想。これからも楽しみです!(藤澤伸太郎)








 
| oiai | 12:48 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
石部泰亮 2012年作品
 題名:Tシャツ(金魚シリーズ)
作者:石部泰亮
 
・脱いだTシャツに金魚が泳いでいます。(文、石部泰亮)
・2011年11月浜松市美術館「生きている美術館」に作家として参加。


自分の着ていた赤いTシャツを脱いだ状態にして展示した作品です。

彼はTシャツを脱いだ時に生まれるシワなどのディテェー
ルに金魚が泳いでいることに気づき作品化しました。
Tシャツのシワの山に工夫を施して金魚が波間を何匹
もゆうゆうと泳いでいる状態を見せました。

素晴らしい発想です!Tシャツに金魚が泳ぐ風景が見えてきました。
コンセプチアルアートを彼は楽しくやってくれました。
又、Tシャツには彼の匂い、体温、体のくせなど身体性が感じ
られ、彼の自画像でもあります。

この作品の一番の功績は、私たちの日常をアートにしてしまった
ことです。
僕の脱いだ黒いTシャツには、とかげが這っていました。
彼のアートに参加できて楽しかったです。
日常から生まれた文句なしの傑作です!!(文、藤澤)







| oiai | 18:47 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |

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