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「チラシ」アングラ演劇の感想文13人

「チラシ」アングラ演劇の感想文がたくさん集まりました。
大変楽しく読ませてもらいました。
次の制作への励みになりました!凄く参考になりました!大変ありがとうございました!!
感想文の後に堀内知之が撮影した写真(15枚)が載ってます。(藤澤伸太郎)

 


アングラ演劇の感想文(13人)

袴田竜太郎  

先生のアングラ演劇が成長し続けている事を体感しました。観客との距離が年々近付いています。今までは、知らずに飲み込まれる人、飲み込まれないように踏ん張る人がいたのですが、今年は観客が自ら歩み寄っていたように感じました。ピカソが晩年の絵画で敢えてテクニックを排除して絵画を楽しんだような感覚を観客は味わったのではないでしょうか。人間が本来持っている否定出来ない感覚を観客に呼び起こすような作品だったと思います。会期中、最終日に向け息を潜めている作品の一部達にも不思議な存在感を覚えました。現代に必要な感覚だと思います。


小西宣生 

今までで一番よかった。演劇にビミョーな感じで加わっていて気が晴れたし、おもしろかった。役者さん達がチラシをかぶるって、いい意味でビミョーでチープで新鮮でした。(今まででサイコー)
ラストシーンの古橋さん登場はかわい過ぎ。
三人娘に萌ぇ〜!!(先生は除く)


鷲見友佑

今年の演劇で一番感じたことは今まで以上に人が作品に近くなっているということです。作品の場に入ること以上に、作品になるということがおこなわれており、異様な空気感が漂ってました。あと、一番エロさを感じさせられました。藤田くんの撮った写真を改めてみても、なんか、とてもセクシーでした。
作品を割り出し、さらにその中から作品が増殖してくるのも、面白かったです。
チラシから生まれるクッション性のようなものが、私は前見た時から楽しみでしたが、それが鑑賞者に伝わっていたか気になりました。
個人的にそこが一番いいなと思っていたので、

毎年、あそこまでエネルギーのある作品を出してくる藤澤先生は尊敬してます。

来年の作品も今から気になってます。

今年は色々な要素が詰め込まれた作品でしたので、一種の集大成に近いような気にもなりました。


古橋楓 

今回のアングラは例年以上に観客も巻き込んでのとても楽しいものになったと思います。
人間がチラシに入って動くというのが、笑いも起きて、やってるこちら側もとても楽しくやることができました。まるでチラシが動物のようで、しかしチラシであることは変わりないという、とても不思議な感覚でワクワクしました。
いつもは身近なチラシが、あんな不思議で興味あるものへと変貌するのがとても面白いです。
大人も子供も本当に楽しそうに作品に参加させていて、すごい魅力的な作品だと思います。


石部泰亮

アングラ演劇の感想は

「ローリングストーーーン」のフレーズが好きでした。
転がる石と「すと〜ん」の擬音の合わせ方が格好良くてなかなか頭から離れなかったです。


安藤朝香 

今年が一番、こちら観る側としても入りやすいなと…思いました。
特に「寝袋型のチラシ」が、
先生の作品に、より近づけるモノの一つとしてあって良いなと、思いました。
先生が
「作品に触って、チラシの匂いも感じてみてください」
というようなことを仰られたと思うのですが、
その観て、聞いて、触って、嗅いでの4感を感じられる、その『嗅ぐ』の部分が、寝袋で一番伝わりやすいなあと、感じました。
あと、ジメジメしたかんじとか、孤独なかんじ、も。
でもそれも、被ったら外からみんな、球を投げつけてくるので、
それもそれで孤独になりすぎないかんじもよかったと私は思いました。


山下雅稔

すごく楽しかったです。前年までのアンダーグラウンドとは違う場所でした。どこかポジティブなエネルギーを感じました。チラシを用いたことが色を与え、そしてそのチラシの多様な動きと変化がさらに色を与えていました。チラシにはどこか親しみがあります。誰もが丸めたことがあり、投げたこともあると思います。そのせいか懐かしさもありました。こうして書いているとアングラ演劇と小さい頃の遊んでる光景とが被ってきました。

演劇を見ている人が惹かれていたのが分かりました。
初めはあの会場の丸めたチラシが置かれた中心のみが作品でした。しかし、気づいたら作品の中にいました。前年に引き続き、アングラ演劇の拡がりと柔軟さに驚きます。
しかし、それでこそアングラだと思います。

来年がどうなるのか楽しみです。


合谷柊音

アングラ演劇、こちらこそありがとうございました。楽しくやることができました。

前にも言ったかもしれませんが、チラシが人間を表しているように思えて、自分の普段の葛藤や悩み、生涯のテーマを突きつけられているように感じ、気持ちを入れてやることができました。

殻に入っていると、単に狭いところが怖いという気持ちに加えて、自分の姿が分からなくなるような不思議な感覚がしました。日頃から私は、自分のなかに冷静に自分を見ているもう1人の自分がいると感じていて、殻に入っているとき、その自分と入れ替わって、自分が体の中から世界を見ている気分になりました。

うまく表せませんが、すごくよい経験をすることができました。長くなってすいません。
アングラ演劇、チラシの粒や塊で遊んでいると、あれが欲しい、ああなりたい、あの人は嫌い、あの子と遊びたい、こう見られたい、、という普段の自分の生活の葛藤にぶつかっているような気分になって、探し物をするような気持ちでガサガサやっていました。アングラが終わって置いてあるチラシにもアングラの前よりも大人になったようで迫力がありました。


藤田卓見

先生の作品には、コミカルな部分と地面を這うような黒い要素があり、そこが写真を撮っていて安心感のような親和性を感じました。僕も地べたを這う感覚で写真を撮ってました。とても楽しかったです。
 鷲見くんの言う通り今回の演劇はセクシー、もっと端的にいえば性的なイメージがありました。
 というのもこれまでの演劇には子供らしいものを感じていたので、より一層性を感じられました。これまでは先生の内面の孤独の部分が表出しつつ、その一方で先生の悪戯心と言うべき驚かせてやろうという、お茶目な部分が隠されているのを感じていました。
 舞台でそびえ立つチラシの塊。それが舞台をゆっくりと這う様はあたかも男根のようでした。しかし男根は愛を知り自在に愛を囁く満たされたものではありませんでした。自分の価値観や、他人からの視線、欲望、常識、孤独、悩み、それらに雁字搦めになって身動きが取れなくなり欲望の矛先を見失った思春期の男の様にうつりました。そして舞台中に倒れて動けなくなってしまいます。
 舞台中は先生がその男になったように思えました。そして演者の女性達に向けられた欲望の満たされない思いを感じました。先生と女性3人のキャスティングは良かったと思います。
 舞台を性的に感じたのはそこにもあったと思います。男根のようなものの中に女性が入って行くその様はまるで性行為のようでありました。しかしその行為は舞台から漂う雰囲気から、愛を確かめ合う満たされたものではないように感じました。
 今回の感想では、性について多く触れましたがそれは作品が成長して子供が大人へと成長していっているのだと感じたからです。語弊を恐れずにいうのなら先生の作品は未だ未熟なのだと思います。補足するなら未熟な子供が不完全というのではなく、芋虫がその段階の生を全うするのに機能的な姿であるのと同じです。
 年々先生の作品は貪欲に肥大化しその成長の機会を常に伺っているのだと思います。そしていまの成長の段階は蝶でいうところの蛹、人間でいうところの思春期にあたるものだと思います。
 この作品は成長して行くこと自体が作品のように感じました。これからどんな作品になっていくのか楽しみです。


正田七恵

アングラ劇場、とても良かったです!
お客さんと一緒になるところと、チラシを被るところが画期的でした。
アングラ劇場が始まる前、展示している状態は膨大な情報が凝縮して、ありとあらゆる隙間に過剰に広告を貼るイメージがありました。何となく近づき難いイメージでしたが、しかし、実際にチラシに触れて、被り物をかぶってみることで、チラシと一心同体になって、膨大な情報の海に投げ込まれるような心地がして、とても楽しかったです。
そして、初めての展示でしたが、改めて緑屋特有の執念深さとアグレッシブさを思い出させてくれました。アリの絵は個人的に気に入っていましたが、周りの作品の強さに押し負けて、ハッとさせられました。学生気分じゃいられない...これからも積極的に作品を作っていきたいです。ありがとうございました!


瀧嶋三稀

今年のアングラ劇も良かったと感じましたし、批評も大変ためになりました!
ありがとうございました。螺旋階段の詩を読まれたとき、お腹の中にある螺旋階段を
暗闇の中ひたすら下に下に駆け下りていくイメージがわきました。
ひたすら下に降りていくのですが全然地面にたどり着かなくて、
劇中には結局たどりつかなかったです。
最後、観客としては参加できたので楽しいという気持ちが生まれたのですが、
それが螺旋階段から脱出できたかできないかで言ったらまた別の世界の出来事
だったため、螺旋階段は登ったり下りたりの繰り返しで結局終わりがないのだなと
感じました。悩みと人生を感じました。
また、チラシの被り物をした怪物にボールを投げつけているときは
いじめっこの気分になったし、ひたすらその風景を眺めているときは
今のネットの匿名誹謗中傷のイメージがわいてすごく悲しくなってきて少し泣きそうになりました。
今回は情報社会とか、インターネットとか多様化された社会とか、そういうものが
テーマなのかなと感じました。インターネットはとても怖いです。
多くの中の一つでいることがとても怖くなりました。みんなで怪物を作り上げていったら
みえない戦争が起こりそうです。


堀内知之 

作品や演劇が、「チラシを用いた時のもの」になっていたように思います。他のもの、例えば新聞を用いて作るとあのような作品や演劇にならなかったと思います。先生や共演者がチラシに影響されてあのような作品や演劇になったと思います。日常で目にするチラシというものが持っている意味が、作品や演劇にとって大事なことのように思います。
袋を破って中から小玉を出すのは、思ったほど、印象的ではなかったです。でも、今までと違い様々な要素があり、それらが全体と関係しつつ作品になっていたのはよかったです。


岩澤菜生

予想外の展開で、見入ってしまいました。
今までになかった動きがあって、面白かったです。
以上です。
 

 

写真撮影 堀内知之

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

| oiai | 09:07 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
藤澤伸太郎「チラシ」アングラ演劇

題名:「チラシ」アングラ演劇
作者:藤澤伸太郎
主役:無数のチラシ
出演:藤澤伸太郎 古橋楓 大村美桜 合谷柊音
撮影:藤田卓見 山本寛之 堀内知之 鷲見友佑(video)
協力:oiaiメンバー

2017年8月20日展覧会最終日に「チラシ」を主役にしたアングラ演劇を上演しました。たくさんの方の観劇、大変ありがとうございました。
会場では、当日大変な反響で凄く嬉しかったです!!

膨大な数の「チラシ」を、無数の小さな粒、たくさんの大中小の塊、3体の人間がすっぽり入れる殻を造り、展示では会場にインスタレーシヨンしました。(12m四方)
劇では、「チラシの無意識」をテーマにし、そのチラシを主役にして生き物のように様々な形に動かしました。(3人の黒子の演技者によって)
又、劇の間中1人の演技者が詩を朗読しました。

なかでも、大きな3体の殻(2.20m、1.70m×2)を身体ごとすっぽり被り中で動きますと、チラシの殻が会場を滑稽にグロテスクな姿で動き回ったり、クネクネ身体を曲げたり見えたのは、チラシそのものの無意識が表現されたと思います。
又、チラシの塊を破り中からチラシの小さな粒が周りに溢れて観客に向かっていっぱい投げました。
又、真ん中のたくさんのチラシの塊を周りの観客のところまでガサガサ運んでいっぱい置きチラシと観客を一体化させました。
又、舞台を伸し歩く1体の大きなチラシの殻にたくさんの観客がチラシの小さな粒をぶつけるのも、観客とチラシが身体性を通して繋がり刺激的で面白かったです。
後半は、観客が真ん中に自然に集まりチラシに直接触れて被ったり、動かしたり、投げたり観客自身が劇を作りました。
劇の間中チラシのガサガサする音や、チラシの皮膚の動きが新鮮でした。
何よりもチラシの皮膚に覆われた演技者の動きが思うようにならず、その「ズレ」がユーモラスでグロテスクなチラシの動きになりました!!
そのもどかしい動きの予想以上の面白さに観客の笑いが生まれ、後半の観客が自然に劇に参加し劇を作ることになったと思います。

劇を撮影した4人もそれぞれの視点で大変いい映像になりました。2回に分けて載せます。
尚、videoは緑屋に見に来てください(090・16248262)
今まで見たことがない新しい劇が出来たこと、観客が劇を作ることが出来たことは大変嬉しかったです。
oiaiメンバーの協力があって出来たoiaiから生まれた劇になりました。感謝しています!!来年もやります。(藤澤伸太郎)
 

 

写真撮影 藤田卓見

写真撮影 山本寛之

 

| oiai | 09:06 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
「雑誌」アングラ演劇の感想文13人

 アングラ演劇では、本当にありがとうございました!
おかげさまで、アングラ演劇の感想文がたくさん集まりました。大変参考になりましたし、次へのヒントになりました。
口頭でも、「面白かった!」といっぱい言ってもらいました。

今回の劇では、自分でも、びっくりするほど、振り子が大きく振れることが出来ました。
つまり、普通の沢山の雑誌から、見たこともない違和感のある劇が出来たことです。その面白さを伝えることが出来たことです。
oiaiだから出来た新しい形の「物(雑誌)を主役にしたアングラ演劇」です。
感想文、振り子の揺れを感じて面白いです!
全部ではありませんが読んでください。(藤澤伸太郎)

アングラ演劇感想文↓

アングラ演劇ですが、三年前から今年のまで見させていただいて、ほんとに今年のがとてもよかったです!!
なんでかなって考えてみたのですが、やっぱり舞台になっている雑誌の海がものとしての力が今までになく強く、実は動きも初めて見たとき予想外でした。それに、動かしていないときも、そのもの自体の力が発生?しているのかわかりませんが、うねりのような動きが発生しているかのように見えました。
そのもの自体にインパクトがある中先生のアングラ演劇が加わり、どうなるかと思っていたのですが、(昨年までの先生のアングラ演劇は、落ちが私からしたら見えづらく、たぶん一般の人は???が浮かびやすいものだったと思います。しかし、今年は、最後ドレスになったこともよかったと思うのですが、せまい空間から広い空間に変化し、また狭い空間になるという空間の支配の仕方により、アングラ演劇ではもしかしたら落ちというものは必要ないのかもしれませんが、落ちが結構はっきりと見え、一般の人もたのしめたとおもいます。

とにかく今年の先生の作品は、照明しかり場の作り方しかりとてもよかったと思います。てか、見ててドキドキしました。
空間の使い方が上手いなぁと改めて尊敬しました。

来年は、ここからどうなるのかすごい楽しみです!

鷲見友佑


アングラ演劇の感想です。
教室や下の部屋で先生が雑誌と格闘している姿と演劇での姿が僕には、同じ、というか違和感なく感じました。
極端に言えば、お客さんが居るか、居ないかの違いだけという感じでした。僕には普段通りの先生に見えました。
変に本番だからと言って、演技しようとしていないというか。
やはり雑誌が主役なんだと思います。
写真では、まだ先生を主役にしようと撮っていました。来年は先生が画面にいなくても、どんどん撮っていきたいと思います。

何か、見せようとしている、というより、自然にそうなった物という感じがします。
稲の刈り取りの後の田んぼ、にも見えました。
あの光景は、収穫が終わり用の済んだものですが、ユーモアがあって僕は好きです。先生の作品で例えるなら、雑誌の中の情報が消費されて、残った、その物(素材とその特性)が存在を主張しているようです。
命を奪われたものがなぜか生き生きしています。

堀内知之


アングラ劇大変良かったです。
本がぱさぱさと宙に飛んでく時の匂いや音が大変良かったです。小鳥の感じがしました。
書物の匂いがとにかく印象的なことが頭に残ってます。
匂いとか光源とかが合わさって少し不気味さもあった、なんというか民芸的な感じを私は受けました。
先生が動きますと、光にあてられた影が後ろで巨人のように暴力のように見えましたし、それこそ踊りのようにも感じたのでなんとなく異国感がありました。
媒体書としては読まれた形跡が蓄積された化石のようになっているようにも感じました。
私は今年の作品は大変良いと感じました。去年とまた違う感じがとてもしました。
その場で感想が言えたら結構生で言えた感じがあったので新鮮味がなくて申し訳ないです。

原田愛理


アングラ演劇の感想です。↓
どこにでもある雑誌を表現の仕方でどこにもないものに変えてしまう、率直にすごく面白かったです。
雑誌の見方を変えて、ちゃんと見ないと雑誌とわからない姿に変えてしまう、先生の独特な雰囲気や考え方を映し出しているようでした。
最後にドレスに変わっていくのを、みんなが参加してやるのがとても楽しかったです。
あと、この作品は、私が受付をしていた時に1番お客さんに聞かれましたし、たくさんのお褒めの言葉をいただきました。その中の1人の男性は今まで見た作品の中で一番面白いともおっしゃっていました。
見た人によって、椅子や丸太にも見えて誰もが興味を示すような作品だと思います。

古橋楓


最近思うことがあって、大きいことはいいことだと思います。写真を撮っていて大きいものにプリントをしたものはとても興味を惹かれます。

大きいからといって作品自体がよくなるとは思いませんが、大きい作品には観客に見てもらうための説得力、振り向いてもらうための力があると思います。

その点において今回の作品は傑作だったと思います。
いままでの作品を振り返って、それらに含まれるおもしろさの要素(群衆中の一つ一つの個性)は同じように感じます。そこで何が違うかというと、大きさだったと思います。

まず相手を振り向かせ、夥しい数の雑誌に興味を持たせる。そういう意味では傲慢さもありずるい作品のようにも思えます。そしてしわくちゃになった雑誌のマチエルの部分に興味が移り、その個性に気づく。

大きさが、全体を一つの大きな塊としての圧倒感と、そこからの視点の誘導、明確になった個性を与えていると思います。

またそれは、アングラ演劇にも生かされていると思います。演劇の動作を大きく見せる効果、それによって生じる音という新しい要素。怖さすらありました。

雑誌を大きく広げる動作がありましたが、丸めた新聞紙やアルミホイルではあのようにはならなかったと思います。
1つ1つの存在感あったからこそだと思います。
あの雑誌の群衆に巻き込まれる描写は、世界観を構築するに至っていたと思います。

雑誌をひっくり返す動作が一番面白かったです。雑誌の群衆をみて最初に与えられたイメージは、イスと表現した人がいましたが円柱でした。
その概念を壊していくおもしろさと、雑誌のフォルムのおもしろさを気付かさせられました。

また、最後のスカートになる演技ですが、雑誌の群衆たちに引き込まれたひとの最後の姿を連想しました。

怖さとコミカルさを兼ね備えた作品でした。
その成功の理由はやはり大きさにあったと思います。
見るひとを圧倒する作品で傑作でした。

藤田卓見


大変遅くなりましたがアングラ演劇の感想です。

最初のアングラ演劇でキーボードを弾いてから3回目の参加でしたが、心持ちとしては見ている人を巻き込んでやろうという感じでした。雑誌をバタバタさせて音を聞かせ、風を起こし、気配を感じさせ雑誌の雑誌らしからぬ存在感が出たらいいなと思っていました。先生の作品は銀紙、新聞紙、雑誌と変化してきましたが集積・発散という動きは共通していて、今思うとoiai美術展のメンバーのように研究所を卒業しても年に一度また戻ってくるという暗示も含まれているような気がして感慨深く思いました。最後、照明に向かって雑誌を横倒しにしている時夕日に向かって帰るカラスのような気分になりました。今年も参加させていただきありがとうございました。

大村美桜


少々拙い文章ですが、「雑誌」アングラ演劇の感想です。

しわしわな雑誌の質感やページ同士の隙間に雑誌や日々の空気感を感じました。
そして雑誌自身で立つ姿はあらゆる見方(切り株、花、イスなど…)ができたり、近くで見て触ると弱々しいものが遠くから見ると大きな集合体として異様な存在感があったりと飽きない作品でした。
演劇でその雑誌がパサパサと、ときにバサバサと音をたてながら自分の目の前や後ろに置かれると雑誌が生み出す空気感、また読まれる文章の中の日々の空気感に飲み込まれたという印象を受けました。
またページの存在を強く感じました。
途中で雑誌を寝かしたときに急に雑誌(本)としての認識が強くなったのが不思議でした。
また、読んでいた文章の言葉選びや擬音語(ぐんにゃりなど)の使い方などがこの作品の空気感への影響が大きく合っていたように感じました。

どこかでずっと変化しているようで目が離せませんでした。

以上です。

山下雅稔


前回より良かった。楽しくなっていた。
セリフが先生から女性になった時、全く雰囲気が変わった。(男性から女性に) 雑誌をカサカサさせながら目の前に置かれた時、ゾクゾクした。(今で言うツンデレ?みたいな感じ)
途中で中ダルミした感じでした。
時間を短くするか、セリフ・動作の種類を増やすか、した方がいいと思いました。
次回も楽しみにしています。

小西宣生  


「雑誌」の感想ですが、演劇を抜きにしても、単純に見た目としても大変面白さがありました。照明や並べ方にしても、シンプルに力強く見えました。
演劇の方も、昨年のものより絞られていて伝わりやすく面白くなっていました。
ただ個人的にですが、ドレスにするのはいまいち繋がりも見出せず、蛇足だった感が否めません。
それと、タイトルがストレート過ぎかとおもいました。個人的にはもう少し鑑賞者を考えさせるような、演劇の時に詠まれていた「コトバ」の抜粋でも良かったかと思います。あのポエムも僕は好きでした。

柏原崇之


アングラ演劇の感想です。
雑誌を持ってざわざわ音を鳴らしながら
迫ってきた時は、
なんか不気味というか
怖いとおもいました。
雑誌をあちらこちらに置いていったのも
感情がずっと纏わりつくかんじがして、
良い意味で気持ち悪かったです。

安藤朝香


 アングラ演劇ですが、最後、ドレスになるのかなぁと思ってみていましたが、
参加者が雑誌を積み上げていく様子がとても面白く、
参加者も あの雑誌たちに埋もれるように中に入って写真を撮るような撮影スポットに出来そうでした。
展覧会場が、暗くなり、わさわさと息をしているような雑誌たちにスポットライトが当たっている空間は、非日常的で不思議で面白かったです。
あの雑誌たちの中に、自分が提供した数冊が含まれていると思うのも不思議でした。一度読み終えた雑誌に新たな命が吹き込まれたと思います。

嶋田葉月


雑誌たちの表情を自分たちで変えていく感じが楽しかったです。

寝かしておいたときに雑誌たちが流れていく川みたいに見えました。
勢いを感じました。

合谷柊音
 

感想を送らせていただきます。遅くなってしまいすみません。

先生の作品は場所やスペースも目立つ所にあることで、物量もつくらないといけないですし、毎年大変なプレッシャーがあると思います。

そんなプレッシャーや場所の広さに向かっていくエネルギーがいいなと思っていて、演劇もエネルギーがたくさんあると感じました。

先生の作品と演劇は場所も含め、オイアイの顔になっているくらい影響力があって、先生の作品の良し悪しが展覧会全体の感想にも少なからず影響してくると感じています。

それは簡単には真似のできないことですし、大変な立ち位置だと思うのですが、毎年戦っている姿はすごくかっこいいと思い、来年もまた先生のエネルギーをみてみたいです。

小笠原圭吾

| oiai | 09:08 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
「雑誌」アングラ演劇 藤澤伸太郎

題名・「雑誌」
脚本→藤澤伸太郎
主役→雑誌(何百冊)
出演→藤澤伸太郎・古橋楓・合谷柊音・大村美桜
協力→oiaiメンバー

大勢の人たちからの、何百冊もの雑誌を提供して貰いました。大変感謝しています。
また、劇ではたくさんの方々の観劇大変ありがとうございました!

その何百冊ものいろいろな雑誌を、雨に濡らして乾かしてニスを塗り、ページをヨレヨレにしていっぱいに膨らんだ円柱形にしました。(佐鳴湖に捨てられた雑誌のイメージ)
その沢山の円柱の雑誌を会場いっぱいに立たせて集めて、大きな渦巻きを幾つも造り、ダイナミックな力強い空間を造りました。

アングラ演劇では、会場を真っ暗にして、横からの照明1つだけにしました。
大勢の観劇者が回りを囲みました。
4人の出演者が「雑誌」を主役にアングラ演劇をしました。
1人(女性)が詩を劇の間中、大声で朗読しました。(30分)
3人で主役の雑誌たちを生きているように動かしました。
[シーン1]雑誌たちに触れたりして、雑誌と会話をしました。

[シーン2]3人で円柱の雑誌が空を舞うように手で持ってぐるぐる回しながら、周りにいっぱい広げて置きます。その際、観客の目の前まで持っていき、バサバサ雑誌が回る音、匂いを感じさせました。
大きな会場に置かれた円柱の雑誌たちと座っている観客たちが同じ空間に1つの風景になりました。

[シーン3]次に3人で雑誌を真ん中に集めます。照明に向かって行進して行くように並べました。

[シーン4]集まったその円柱の雑誌たちを全て半円にして寝かせました。照明に向かって川の流れが生まれました。

[シーン5]最後に観客も参加して、たくさんの雑誌を真ん中に立つ女性の大きなドレスを造りました。円柱形の雑誌を幾つも積み上げて、大きなスカートの円錐形にしました。
ストーリーは以上です。

主役の雑誌たちを生き物のように出来たこと。
雑誌がバサバサと音を立てて飛び回ったり、匂いを感じさせたり(身体性)。全体でもいろいろな風景を造ったり(空間性)出来たことが良かったです。
観客も巻き込んだ劇に出来たこと。
今まで見たこともない新しいジャンル→物(雑誌)を主役にしたアングラ演劇が出来たことは大変嬉しいです!
尚、oiaiメンバーたちの協力があったから、出来たアングラ演劇です。メンバーたちには大変感謝しています。(藤澤伸太郎)
☆来年も上演します!!

 

 

 

 

 

 

 


 

| oiai | 09:06 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
「アングラ演劇」の様子 藤澤伸太郎
展覧会最終日(8月16日)「アングラ演劇」に、たくさんの皆様の観劇、大変ありがとうございました!
大変な反響で、僕自身もびっくりしています!!

「大量の丸めた新聞紙」を劇の主役にして、それを、生きているように、演者3人が身体を張って必死に激しく動かしました。
始めに、16mもある大量の粒の上を這いずり回ったり、次に膨大な粒を、中央に山のように集めました。続いて、それを周りにいっぱい広げました。
その際、沢山の粒は飛び散って観客にいっぱい当たりました!
まるで、その粒たちが生き物のように、音を発てて激しく動きました。
人間(演者)は、大量の粒たちと格闘し、もどかしく動き回っていました。
「大量の粒」を激しく動かし、その時間を実際に見せれたことが、リアルな時間と空間が生まれて、アングラ演劇として成功したと思います。
その間中、1人(演者)が力いっぱい大声で詩を繰り返し朗読していました(30分)。会場いっぱいに凛と響きわたって良かったです。
最後に大勢の観客たちが、大量の粒を真ん中に集めて山を作りました。その迫力も凄かったです!それを、周りから楽しそうに見ている人とで、その場は祭りの空間が生まれました!!
劇の間中、大量の粒が、ザァッザァッと音をリアルに響かせていました。

「アンダーグラウンドunderground演劇」は、正規の舞台と日常との隙間に生まれる演劇です。
現代の時間と空間と人と物をダイレクトに刺し違えることが出来る演劇です。
これからも、oiaiだから出来る新しいジャンルを開拓して行きます。(藤澤伸太郎)

出演 藤澤伸太郎 廣田拓哉 大村美桜 古橋楓

アングラ演劇は、「新聞紙」から「雑誌」にページがめくられました!
連尺町の緑屋3階で始まっています〜(8月19日より)是非、見に来てください!(尚、観劇は昼間だけです。)
制作過程も、アングラ演劇です。舞台と日常との隙間です。
観劇の方は、必ず連絡下さい。090-1624-8266(藤澤)


 ザァッザァッ 丸めた粒を撒き散らす 夏

 めくるめく 佐鳴湖の水をめくる 風


2015年10月19日


























 
| oiai | 09:35 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
藤澤伸太郎 2014年作品
題名:指・ゆび
作者:藤澤伸太郎
・アルミ箔、指から派生する身体性
・緑屋美術研究所 所長・講師

『アルミ箔を指でつぶして固い粒にする。』
「指からの身体性」と「物質を変える」をテーマにしました。
アルミ箔を身体全体を使って、力いっぱい指でつぶしました。
その結果、薄いアルミ箔はアルミの固い物質に変化しました。
それを毎日、繰り返し作りました。
指が痛くなったのは勿論、爪がつぶれましたが、物質感を変えることが快感になりました。

それを、床一面にばらまいて空間を作りました。(4.5m×3m)
アルミの粒は、コロコロ転がりそうで、地球に帰れて、喜んでいるようです!
この空間を見ている人に、いろいろな「無意識」が生まれればと思っています。自由に感じて欲しいです!この空間を楽しんで欲しいです!!

自分の無意識が物質としての無数のアルミの粒々になって、その空間に漂い、地球や宇宙に繋がった思いになりました。

最終日は、作品(空間)を舞台に寸劇をしました。(藤澤伸太郎)


 バタフライ

 指がバタバタ

 空を舞う


















 
| oiai | 11:01 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
「指・ゆび」の絵と言葉の本を渡します。
「指・ゆび」のワークショップに参加された方へ。

作品は、アルミ箔を指で丸めて、つぶした粒を床一面(4.5m×3m)に敷き詰めて、見る人がいろいろな見え方、感じ方ができる空間にしました。

作品を囲み「指をモチーフ」にして、28人の参加者が絵と言葉を描きました。
描く時間が20分という短い間でしたが、却って、ひらめきや無意識の心理が現れ、さまざまな表現の指になりました。
その多用な指の表現が極めて今日的で面白かったです。
僕にも、楽しい発見がありました。
ありがとうございました。

又、その20分の間に、指の演奏(キーボード)、指の演技(指で粒を造る)で、楽しんでもらいました。
その場で描いた指の絵と言葉を30冊の本にしました。参加された方に渡しますから、ご足労ですが緑屋教室まで、是非取りに来てください!。(090-1624-8262藤澤伸太郎)

「指・ゆび」 ワークショップ
OIAI美術展会場(クリエート浜松3階ギャラリー31)
2014年8月17日(日)
作品・企画 藤澤伸太郎
指の演技 杉山莉奈
指の演奏 大村美桜








 
| oiai | 11:12 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
藤澤伸太郎 2013年作品
題名:トゲトゲ
作者:藤澤伸太郎・緑屋美術研究所 所長・講師

・「トゲトゲ」の作品は、未完成でしたのでワークショップの参加者30名の方と共に作品を完成させました。

アルミホイルの可塑性(変形しやすく、外力を取り去っても形が残り、変形する性質)を生かして、2種類のディテールを作って貰うよう提案し、それぞれ好きなものを30分で造って貰いました。
みんなが造った立体と、僕の立体を床に一斉にインスタレーションして、1つの作品にしました。

30分で造った沢山の立体は素描のような表現になり、それぞれディテールが際立って全体にディテールの波紋が広がりました。波紋がそれぞれ美しく輝いていました。

この場、この時しか出来ない作品になり、外に広がっていく空間が出来ました。
指、手、身体の感触が残ったディテールが身体性を感じさせ大変面白いです。
僕にとっても大勢の人たちとの、共同制作が新鮮な体験になり新しい展開が見えてきました。
参加された方々に感謝します!
今年のワークショップも是非遊びに来てください!(藤澤伸太郎)



















 
| oiai | 08:22 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
藤澤伸太郎 2010年作品
 題名:ぼくのへや
作者:藤澤伸太郎

小学生のKくんとの共同制作です。
子供の部屋いっぱいに散らかっているオモチャやガラクタは
子供の部屋をおおている皮膚です。
それは彼の好奇心がそのまま触角となって
次々と遊び続け伸びています。
要らなくなったオモチャを素材にKくんと話し合って造りました。
クラゲのような生物は、彼自身の姿です。
子供の部屋いっばいに散らかっているオモチャやガラクタは
子供の部屋の生きている皮膚です。

子供たちに大変評判が良かったのは、嬉しかったです。






| oiai | 15:24 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
藤澤伸太郎 2010年作品
題名:靴下
作者:藤澤伸太郎

その人が履いていた靴下は、その人が生きてきた足の記憶
その人が履いていた靴下を提供してもらい、その人の足を実際に造り、
靴下をはかせて固めて、中身をすっぽり抜いて、靴下だけにしました。
その人の足の形を記憶した靴下→皮膚です。

靴下の口が、いくつもポッカリ空いている空気を表しました。






| oiai | 22:52 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |

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