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今津良樹 2016年作品

題名:Untitled
作者:今津良樹
・東京芸術大学 大学院映像研究学科アニメーション専攻在籍
武蔵野美術大学 視覚伝達デザイン学科卒
AC広告学生大賞受賞他
https://www.yoshikiimazu.com/

 

 

自分の衣類が洗濯機の中で、揉まれて洗い流されて回転しているアニメーション作品です。

このアニメーションは去年も出品していました。
作者は手直しして今年も執拗に出品しました。
今回は圧倒的にいいです!!
去年のは、アイデアの面白さだけでしたが、今回はディテールの表現が素晴らしいです!!

作者のたくさんの衣類が水をたっぷり含んだ重さ、複雑に絡まりひとつの円形になり、回転しながら洗い流されていく様相は、美しい詩です。
特に回転していく衣類たちのディテールの動きがいいです。めくれたり、よれたり、しぼられて空気の泡が溢れ出したり不思議な生きもののようです。
自分の汚れた身体が回りながら清められ、宇宙の回転にどこまでも巻き込まれて行きます……
日々の家事から見つけた発想をシンプルで見事なアニメーションにしています。

…独身時代、洗濯は好きでした。昼からの仕事でしたから、昨夜のやりきれない気持ちが残る衣類を洗濯機に放り込みます。洗い流した衣類を大空の下に干すのは、清々しい気持ちになりました…(藤澤伸太郎)


疲れ果てべとべとの身体 もまれて洗い流され回る回る 唸りをあげて螺旋の宇宙は回る回る

ソヨソヨハタハタバサバサとりどりのこいの音


2017年5月5日

 

| oiai | 17:39 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
袴田竜太郎 2016年作品

題名:宮前橋のエスキース
作者:袴田竜太郎
・油絵でドローイングした箱をインスタレーション ・多摩美術大学 絵画学科油画専攻卒業

油絵の具でドローイングした直方体の箱を高い位置に設置したインスタレーション作品です。

正直に言いますと、とても惜しい作品です。
もう少し視点を変えたら、独創的なインスタレーション作品になったと思います。
僕が大変感動したのは、見上げる箱の底に、神社の建物が抽象的に描かれた面です。
大変シンプルですが美しいです。
筆で描かれた形と紅と緑のにじみが自然と神社の建物が融合して日本の美意識です。
見上げる箱の底に描かれている空間設定が秀逸です。。その遊びが突き抜けています。
天の橋立てを股の間から逆さまに見ることを思い出しました。
だから、底を見させるために底の面を広くして、もっと描いて欲しかったです。
日本的な新しい形のインスタレーションになったと思います。
ただ箱の前の面は手慣れた感じの絵であまり良くないです。
敢えて、橋や風景を省いて水面と空の形だけでいいと思います。
作者は、一昨年から日本の神社などとの「接点」をモチーフに新しいインスタレーションを生み出そうとしています。

小品ですが挑戦する意欲が感じられます!
上空の箱の底を見上げさせる方法、又やってみてください。
じっと見上げて、首が痛くなるのがいいです!!

…ずっと以前、時間あると1人でバスに乗り海や山、神社に遠出しました。その途中、橋が在ると、橋の上で何時間も佇んでいました。
水面と大空の宙釣りの位置で2つの空間の色や形の変化を楽しみました。
それは、風景に抱かれた快楽でした…(藤澤伸太郎)


ぽっかり浮かぶ矩形 箱の底を見上げて覗く 紅と緑がにじむ彼岸の形

水面と大空に掛かる快楽


2017年4月18日
 

| oiai | 19:10 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
柏原崇之 2016年作品

題名:a lump on
作者:柏原崇之
・東京芸術大学 先端芸術表現科卒業

人の頭に大きな塊を載せた形の木彫り作品6点をインスタレーション

一見、可愛い人形たちのように見えますが、じっくり見て…想像しますと、まことに衝撃的な姿が浮かび上がります。
人間の頭に大きないびつな石の塊が乗った姿です。
その不安定な立ち姿が悩みを抱える現代の人間のようで、ユーモラスでちょっとシュールです。
人間の丸みのある形と石のゴツゴツとした対比が違和感があって面白いです。
でも、ちょっとモダンに成りすぎてインパクトが薄いですが…
一番大きな濃紺の形が詩的で好きです!
丸く大きな身体が深い海に頭は空の色、そして頭の上の大きな塊は白い雲に見えてきました。
人の身体と頭の塊が一転、風景に見えてきて重さが無くなる展開が素晴らしいです!!
きっと、悩み(重さ)を抱えた人間が風景に同化して、「軽くなる」造形だと思います。
3つぐらいに絞って、もっと大きくじっくりと作ってほしかったです。

…仕事などでストレスが溜まると、外海に行って、ちょっと深い色の海で身体を沈めて、海面から大空の大きな雲を見上げると、自分が風景に溶け込んでしまいます。(藤澤伸太郎)


大きないびつな石を 小さな頭に乗せる人 身体を深い海に沈めて大空の雲を見上げる

ロ―リングスト――ンと穴に落ちた僕


2017年3月30日

 


 

| oiai | 19:56 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
グループ展「安い肉、高いもやし」 岩澤菜生

題名:歩調の同化
作者:岩澤菜生
・女子美術大学ファッションテキスタイル表現領域の3人主催によるグループ展「安い肉、高いもやし」。
絵画、ファッションデザイン、グラフィックアート、芸術文学、陶芸、お笑い、ラップなど様々なジャンルのアーティストを集め、展示やライブパフォーマンスを行います。
皆様に新たな価値観をお届けします。

私は「歩調の同化」という作品を展示し、ライブでは落語を披露します。
「歩調の同化」は真っ赤な個性を殺す服を着た集団によるパフォーマンス作品です。
社会に生きていると、その場にいる人たちの歩調が一致する瞬間があります。
その瞬間があるからこそ、それぞれのもつ歩調は価値を持つと思います。(岩澤菜生)

・この作品は、画像(動画、静止)しか見ていませんが、パフォーマンスしている動画がユーモラスで、衝撃でした。
きっと会場でのこの衣装のパフォーマンスも素晴らしいと思います。
是非、見に行ってください!!
極力、ミニマルに抽象化された真っ赤な衣装に全身ぴったり覆われた人たちが、まるで、血液が人間に擬態化して生きて動いているようです。
生命の根源を感じさせます。
そこには、差別とか、異人種とか存在しません。
ただ、1人の人間が存在して動いているだけです。
あるいは、見ていると、動物や鳥や魚や虫にも見えてきます。
私たちがそれらの生き物と根源的に繋がっているようにも感じられる作品です。
この作品の素晴らしさは、ミニマルで抽象性が大変優れたところです!
誰にもそれぞれのイメージで伝わってきます。
作者は、自分のイメージに狭義にとらわれずに、見る人に自由に想像させ、作品に参加させて下さい!!
僕も着て画像に撮りたいです。(藤澤伸太郎)

グループ展「安い肉、高いもやし」

【日時】
3月26日(日)〜28日(火)
10:00〜19:30(最終日17:00まで)

3月28日(日) 12:00〜
レセプションパーティー+ライブ

【会場】
レンタルスペースさくら原宿竹下口 1F/BF
〒151-0051 東京都渋谷区千駄ヶ谷3-54-8
※JR山手線原宿駅 徒歩5分、地下鉄副都心線/千代田線明治神宮前駅 徒歩6分

【SNS】
Instagram   @nikumoyasi
Twitter   @niku_moyasi
Facebook   yasui.niku.takai.moyasi
 

| oiai | 10:30 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
藤田卓見 2016年作品

「藤田卓見 2016年作品」
題名:ユーレイ
作者:藤田卓見
・壁面に1・03メートルの大きな印画紙にユーレイの写真、それをインスタレーションした作品
・多摩美術大学 グラフィックデザイン学科2年

夜の公園の街灯に照らされた糸杉の大きな写真です。
確かに、幽霊に見えます。
2つの明るいライトが幽霊の2つの光る目玉とピッタリ後ろの糸杉と重なって、恐ろしい顔が浮かび上がります。
更に良く見ると、糸杉の中にも、いろいろな小さい幽霊の顔がいくつも見えてきました。
現代的モダンな照明と古い自然とのそご【齟齬】感のある出会いから生まれた幽霊です。傑作です!!

大きな画面には、広大な暗闇が支配しています。
特に暗黒の大空がとても怖く感じられます。
その深い暗闇は、日常の明るい壁がくり抜かれた窓のようで、吸い込まれます。
吸い込まれた夜の公園に、幽霊が出現していました。
その画面は、写真と言うより作者が描いたホラー絵画のようです。

会場に、日常と異空間をインスタレーションした作品になっています。
写真の可能性が会場に新たな空間を造り出しています。
作者の「いたずら」が大変面白いです!
これからも、楽しませてください!!

…若い時見た夢です。自分の片手が少女の生白い手に変わり、その手を叫びながら必死に引き抜こうとしました。
部屋の壁がくり抜かれて、暗黒の空の向こうに、突然古いビルが浮かび上がりました。
それは、日常にくり抜かれた異空間の窓でした…(藤澤伸太郎)
  

真夜中の公園 糸杉の茂みに光る2つの目玉 浮かび上がる奇怪な顔顔顔

日常に切り抜かれた大きな覗き窓


2017年2月3日

 

 


 

| oiai | 12:04 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
鈴木康広さんと浜松・見立ての観光地図をつくろう

題名:「見立ての観光地」作者:鈴木康広
・3月11日(土)に鴨江アートセンターでワークショップを行うことになりました。
「見立ての観光地」というプロジェクトで、街の中にあるものを何かに見立てて、その場所や物をささやかな観光地にするというもくろみです。季節や天気やタイミングによって見えたり見えなかったりするようなものも、観光スポットにします。

http://www.kamoeartcenter.org/events/mitatekankouchizu/

まずは3月にトークと見立てによる街のフィールドワークからはじめて、浜松在住の人は日常の中で見つけたものを採集し、5月に中間発表会をします。年内に完成させて、年明けにできたマップでツアーを行います。
もしも興味のありそうな方は、ぜひ参加してほしいです。(鈴木康広)
 
大変面白そうなプロジェクトです!
子供の頃、建物や木や場所にニックネームを付けて遊んだことを思いだしました…

浜松の街の中で、何かに見えるところを探して…わくわくしそうです…
浜松の風景が何か新鮮に見えてきそうです。

自らのジャンルを開拓して世界的アーティストに成った彼の作品は、私たちも見立てることで新しい発見が生まれます。
ものを見るもうひとつ視点が楽しいです!
是非、参加して楽しんでほしいです!(藤澤伸太郎)


さかみちをくだってたちどまり きみは「まばたき」した ちいさきはっけん「はばたき」ちきゅうをまわる


2016年2月27日

| oiai | 09:15 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
鈴木沙也子 2016年作品

題名:熱帯夜
作者:鈴木沙也子
素材:キャンバスに油彩50号
・「不安」をテーマに作品を制作しています。
・武蔵野美術大学 油絵学科油絵専攻卒
・ホームページhttps://122332182735.jimdo.com/
・告知●鈴木沙也子・石原愛海二人展「考えたくない人たち」
2月12日(日)〜3月5日(日)
elle a boode (エルアブード)
静岡市葵区両替町1-3-18

 

熱帯夜、部屋にサボテンが侵入してくる油絵50号の作品。
真夏の夜に、庭にある鑑賞用のサボテンが突然、野生化して、大蛇のように窓から侵入してくる絵です。
まことに、アイロニックな絵です。

作者の「無意識」がサボテンを化け物のようにユーモラスに描いています。
特に、その筆使いがにょきにょきとした動きを生み出して面白いです!
不安からか、恐れからか、作者が身体の内から突き動かされて描いています。
描くことに純粋さを感じて、ドキドキします。素晴らしいです!
いろいろな形のサボテンを描いたのも、次々と現れる恐ろしさが出ていいです。

ただ、大きな花の部分は要りません。綺麗に見せるための絵になってしまってます。
折角、「鑑賞から開放された絵画(サボテン)」になっていますから、それに徹して欲しいです。
見せるための絵から開放されたサボテンは、会場に化け物のように侵入して来ます。
次回作が期待されます!!(藤澤伸太郎)


熱帯夜サボテンが にょきにょき侵入する 鑑賞から開放された性


2016年2月7日

 

 

 

 

 

| oiai | 01:19 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
岩澤菜生 2016年作品

題名:nonuniform
作者:岩澤菜生
・真っ赤なだぶだぶの野球ユニフォームファッション
・女子美術大学 アート・デザイン表現学科ファッションテキスタイル4年

野球のユニフォームをモチーフにだぶだぶ衣装のファッションデザインです。
真っ赤なユニフォームが大変カッコいいです!!
作者は野球のチームに入っていて、練習が嫌でネガティブな気持ちを形にしました。
それで、だぶだぶで野球が大変しにくいデザイン服にしています。
自分の「悩み」を格好いいファッションにしています。
その「悩み」から生まれた無意識がだぶだぶのユニフォームになり、風にはためいて大空に飛んで往くようで大変面白いです!傑作です!!
又、背番号、チーム名が微かに見えます。その危うさもいいです。

─「悩む存在」が生まれることを回避するのではなくて、それをつくり出すのを得意とするのが、アーティスト……なんじゃないか。─ 藤浩志

…小学生4年の時、浜松航空自衛隊基地の写生大会に美術部として参加しました。
動物園とは違って、基地の風景は嫌で、基地の建物を暗く、青空を赤く塗り潰しました。とても怖い風景画になりました。
すると後ろで見ていた山下清画伯(審査委員、裸の大将の…)が僕の絵を大変誉めてくれました。賞を取りました。
その時、絵は嫌な自分の気持ちでも正直に表せばいいのだと思いました。
それから、ピカソゃダリがとても好きになりました…(藤澤伸太郎)


真っ赤なだぶだぶユニフォームが 風にはためく 動きにくにくい悩みがファッション   

航空基地の写生大会いやで青い空を赤い色に染めた

2017年1月4日

 


 

| oiai | 09:51 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
山本寛之 2016年作品

題名:untitled
作者:山本寛之
・作品の説明など
蛍光ペーパー、鉛筆、水性マーカー、床に4メートル四方のインスタレーション作品
・トンボを描きました。 並べたら植物に見えてきました。(山本寛之)

ピンク、黄緑の蛍光色の厚紙に巨大なトンボを描き、それを切り取り、たくさん床に並べたインスタレーション作品です。

遠くから見ると大変華麗です。ピンクピンクの花々が床一面に咲き誇っています。
近づくと、それは巨大なトンボがユーモラスにいっぱい繋がって、円舞曲を踊っています!
又、トンボをよく見ると、男性、女性の性器を想起させる形していて、ドッキ!とします。セクシャルです。
更に、もっとよく見ると、トンボの尻尾が腐敗しています。とてもシュールです!
まるで、咲き誇った花々が腐り土に還るイメージを感じさせます。
いろいろな見方が見えてきて面白いです。大変優れた作品です!!

僕が一番好きなのは、尻尾が腐敗していくダーティな表現です。斬新です!
特に濃く描いてあるところが黒光りして独特な美しさを醸し出しています。
だから、もっとこの腐敗していくダーティな表現で攻めて欲しかったです。
蛍光色のピンクと黄緑の紙を全身腐敗したトンボに変貌して欲しかったです。
遠くから見ると、大地に花々が腐っていくイメージで、圧倒的なデカダンスの美しさに成りえたと思います。
次は、このダーティな表現で…期待します。(藤澤伸太郎)


ピンクピンクトンボトンボ デカイ目ん玉長ーいしっぽ 花々花々腐りゆく土と花の円舞曲

 
2016年12月12日 
 

| oiai | 09:26 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
小西宣生 2016年作品

題名:女性のほうは、「ラブ グット ベイビー」で男性のほうは「ミュージック フロム ジッパー」
作者:小西 宣生
作品説明:大きさは普通の人よりちょっと大きめの変形キャンバスに描いてあります。塗料は油絵の具、色鉛筆、鉛筆、クレパスを使用。
・今回は「飛んでる感じ」をテーマにしました。批評会で「せまい空間の中で自由に生きている感じがする。」と言ってくださった人がいて大変うれしかったです。   やっぱ俺もオタクかも?(小西宣生)

極めて狭いスペースの変形キャンバスに男女2人の人物が描かれている油絵のインスタレーション作品です。

遠くから見ると、精一杯着飾った女性と男性が空中を自由に飛び跳ねています。カッコいいです!
近くで見ると細くて屈折したキャンバスに人物がかなり窮屈そうに描かれています。
その2つの見え方のギャップが新鮮で素晴らしいです。
又、狭くて屈折したキャンバスのスペースは、現代の都市空間のズレから生まれた隙間のように思われます。
そのスペースをサイケに着飾った服や装身具などが、びっしり細かく描かれて、その狭いスペースをキラキラと輝かしています。
その人物が狭いスペースで瞬間的に生命を燃焼させています。傑作です!!

作者は、あるアイドルグループのライブ会場で出会ったオタクの人たちを作品にしました。
その人たちとその空間に対する愛情に溢れた、不思議な美しさに輝いています。
さらに、キャンバスの部分を断片的に見るとサイケな服装や装身具が重なりあって大変シュールな光景が浮かび上がります。僕はそこが一番好きです!!

…実は欝屈した日々の若い時代、アフリカの極彩色の布切れをいっぱい集めて自分で舞台衣装を造り、じゃらじゃら安物の装身具をぶら下げて、ディスコパーティーを開いて踊り狂いました…(藤澤伸太郎)


狭苦しいスペース 飛び跳ねる身体 サイケに着飾った光りが隙間から刺す 

遠い日の斑模様がギラギラ反転する


2016年11月22日
 

| oiai | 08:45 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |

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